闇夜の友愛 ―第四次忍界大戦―(完)
□サスケの人柱力化
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十尾の新たな姿にサスケ達は戦慄した。
「変身…いや、形態が変わった」
『アレは最終形態に変わる段階を踏んでんだ』
「最終形態?」
『そうだ!絶対にさせるなよ!なったらワシらはお終いだ!』
十尾は幾つもの手でサスケ達を襲う。サスケ達は躱していく。そんな中、ナルトの尾獣化が解けてしまう。
『クッッ…!もう限界か!ナルト!ワシはすまんが一旦チャクラを練る!少し手がある!それまで耐えてくれ!』
「わかった!」
「このまま手をこまねいてる気はない!」
「サスケ!無茶だ!」
サスケは翼を羽ばたかせ地面スレスレで飛びながら十尾の手を避けながら前進していく。
「ウオオオッ!!」
「よっしゃっ!ヒットしたぞ!」
『頭部への攻撃。これはデカいぞ』
サスケは刀を頭部に斬りつける。小さな傷だが、十尾は痛みに悲鳴の叫びをあげる。
「八坂ノ勾玉!!」
「火遁・豪火滅却!!」
「螺旋手裏剣!!」
イタチは八坂ノ勾玉という術を放つ。それとサスケの豪火滅却とナルトの螺旋手裏剣が十尾を遅い大爆発を起こす。
これで十尾はかなりの重傷をしたと思っていたが、またまだピンピンしていた。
「チックショウ!」
「これでもだめか」
「まだまだ!炎遁・加具土命!!矢!!!」
さらにサスケは加具土命を弓矢のようにして放つ。十尾に黒い炎が燃え盛る。しかし、黒い炎の部分が削ぎ落とされた。そして…十尾の口から巨大な花が出てきた。
それはまるでラフレシアのような。
「また…変わった」
「ハッつぁん!これってまさか…」
『いや、これはただの攻撃形態だ。ただし、最終形態一歩手前だがな!』
花から超巨大な尾獣玉ができる。それだけでサスケは戦慄し直感する。
「アレはヤバいぞ!あんなのを放たれたら、ここらが崩壊するぞ!」
「起動を変えても無駄のようね。なら…最小限にとどめるしか…それしかないわね」
「アレを最小限に…」
「やるしかねえ!」
十尾は超巨大な尾獣玉を発射した。スピードはあんまりないが、威力は絶大だと知らしめるには十分だった。
「口寄せ・五重羅生門!!!」
大蛇丸は口寄せ・羅生門を五重にして防ごうとする。しかし、あっさりと瓦解されていく。ビーも尾獣化して軌道を変えようと尾獣玉を放つがまるで無意味。
威力が桁違いすぎる。ヒナタも八卦空壁掌を放つがそれでも止まらない。
「ぐうぅっ!」
「イタチ!」
「兄貴!」
イタチが八咫鏡で尾獣玉を止める。しかし少しずつ押されていく。
「クッ!神威!!ぐっくくくっ…!」
サスケは飛翔して真上から尾獣玉に神威を発動する。神威で尾獣玉を時空間に飛ばす。しかし、あまりの巨大にサスケの須佐能乎は維持ができなくなり、解除され膝を付く。
「サスケ!」
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…さ、さすがにアレはデカ過ぎたな。はぁ…はぁ…かなりの、チャクラを消費しちまった。はぁ…はぁ…」
「サスケ。無理しないで。アナタがここで倒れたら…人柱力になれない!」
「だが…お前らが死んだら!」
サスケは荒い呼吸を整えようと深呼吸する。状況はまさに最悪だった。十尾の異常な強さにサスケ達はもう術を発動も厳しくなってきた。
「九喇痲…」
『あともう少しだ………!よぅし!ナルト!ワシの言う通りにしろ!』
「おう!」
ナルトは九喇痲モードになる。サスケ達は十尾に集中していて気付いていない。
「ヒナタ!」
「ナルト!」
「手を!」
「はい!」
ナルトとヒナタは手を繋ぐ。するとヒナタに尾獣チャクラが現れた。
「あっ!こ、これ!」
「!九喇痲のチャクラ!」
『うまく渡せたようだな!』
「コツはわかったぜ!サスケにイタチ!大蛇丸も!」
ナルトはサスケとイタチと大蛇丸にも尾獣チャクラを渡す。
「これ…なんてチャクラだ。これなら…まだ戦える!」
「これほどのチャクラを、ナルトは」
「よっしゃっ!こっから反撃だ!このチャンスを大いに使うぜ!」
「ああ!いくぞ!」