創造神の誕生(後) ―StS〜ネギま―
□なのは編 第43話 幼女を護衛せよ!
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リョウ(分身体)SIDE
俺は2人の転生者と一緒に奥に走る。それにしても…あの2人、まんまあの2人だな。1人はFateのギルガメッシュでもう1人はアーチャー。
という事は能力もだな。人気だなぁ。Fateのキャラクターと能力は。俺はかなり走り止まる。
「ここならいいだろう」
「そうだな。ま、すぐに済む。なぜなら一瞬で片が付くからだ!」
「ああ!そうだ!一撃で屠ってやろう!」
奴等はそう言うとギルガメッシュ似の転生者は王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を、アーチャー似の転生者は両手に聖剣エクスカリバーを投影する。
分かりやすい奴等だな。だいたい姿まで似るなど間抜けもいいとこだぞ。
「俺達はお前が倒した奴とは違うぞ!奴は我らが転生者の中では最弱の男だ!」
「特典能力もない雑魚の奴とは違う。俺達は特典能力をもらった選ばれた者だ!」
ふぅ…図に乗るとほんと滑稽だな。やっぱ長話を聞きたくないな。
「御託は終わったか。さっさとかかってこい。時間の無駄だ」
「フッ…いいだろう。なら望み通り、一瞬で消し殺してやろう!!」
ギルガメッシュ似の転生者がそう言うと王の財宝(ゲート・オブ・バビロン)を射出する。宝具の弾丸が俺の周りに当たり爆炎と土煙を巻き起こす。
確かに大した威力だが命中率はかなり低い。まず当たらない。むちゃくちゃに撃つとは。下手な鉄砲も数撃っちゃあ当たるか?
とにもかくにも俺はなにもせずジッとその場に立つ。
「死ねぇ!!うおおおぉぉぉ!!!エクスカリバー(約束されし勝利の剣)!!!!」
アーチャー似の転生者がエクスカリバーを解放して放った。魔力の奔流はかなりの範囲で飲み込まれていく。そしてその奔流は俺をも飲み込んだ。
「……フ、フハハハハハ!!この程度とは!やはりモブはモブだったか!」
「所詮俺達の敵ではなかったな!この特典がある限り俺達に敗北という文字はないのだ!!」
「…………そうか」
奴等は高笑いをしている。まるでもう勝った気でいるとは、フラグを立てるとはすごいな。俺はあのエクスカリバーを高速移動で躱してバサラを刀モードにしてそのまま奴等の首を斬り落とした。
奴等はなにをされたのか、死んだのか、痛みも気付かないまま逝った。ただ力任せにしかもコントロールもできていない攻撃が当たるわけがない。
さて…ティアナ達と合流するかな。本体達はどうなってるかな?
リョウ(本体)SIDE
空ではガジェットもどきがうようよしていたが、難なく撃破を重ねていっている。
「はああああ!!」
「シュート!!やっと半分なの!」
俺やなのは達空戦メンバーのおかげで大量にいたガジェットもどきもやっと半分。特になのはやはやてなどの広域範囲の射撃や砲撃メインのおかげで早く減らしていっている。
ん?このデカい魔力は…しかもこっちに向かって来ている。かなりのスピードで。
「はやて。何者かがこっちに近付いてきている。おそらく転生神の奴等だろう」
「来よったか。何人かで迎撃や!」
「いや、ここは俺1人でやる。お前達はここでガジェットもどきを殲滅しといてくれ」
「…大丈夫なのか?」
「相手はかなりの実力。1人では危険」
トーレとセッテが心配してくる。なのは達も同じ気持ちのようだ。
「心配すんな。ちゃっちゃと片付けてくる」
俺はなのは達に微笑んでこっちに向かって来る奴の所に飛ぶ。こっちから迎えてやるよ。ちょっと飛ぶと向かって来ていた奴と対面する。
姿はFateのランサー、クーフーリン。ほんと大人気だな。Fateのキャラクターは。
「てめえか。機動六課に寄生しているモブは!」
…思ったんだが、こいつらは相手の力を感じる能力とかないのか?いちいち姿形だけで判断してよ。なのは達だってそういう能力がなくても相手の実力に勘ずくくらいできるぞ。
「あーはいはい。長話を聞く気はないから手短にさっさと殺ろうぜ」
「ヘッ!いいだろう。だったらさっさと殺ってやるよ!」
そう言うとランサー似の転生者は例の構えを取る。宝具解放の構え。全く持って分かりやすいな。槍に魔力が溜まっていく。
だが…悪いが俺はそんなのを待つ気はない。
「ゲイ・ボル、グぁっ!!」
俺は奴が走ろうとする前に高速移動で近付き、バサラをブレードモードにして心臓目掛けて突き刺す。相手の技なんかわかってんだよ。
それを待つような、繰り出させるようなバカじゃない。だいたい隙だらけなんだよ。構えから会話してる時でも隙だらけすぎる。