創造神の誕生(後) ―StS〜ネギま―

□なのは編 第44話 ママは何人?
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なのはSIDE



私達はヴィヴィオって娘を連れて機動六課に帰ってきた。どうやら私とリョウ君に懐かれちゃったの。しばらくこの娘の相手をしていたんだけど。

「うえぇぇぇぇん!!!いっちゃやだああぁぁ!!!」

私とリョウ君が出ようとしたら裾を掴んで泣き出しちゃったの!しかも離さない。どうしよぅ。

「あ〜っとヴィヴィオ?俺となのははこれから少し出かけなくちゃならないんだ。けどすぐに帰ってくるから良い娘で待って「びえぇぇぇぇぇぇぇぇん!!!」だ、だめだこりゃあ」

さ、さすがのリョウ君もタジタジなの。スバル達も手伝ってくれるけどやっぱり離れてくれないの。た、助けて〜!

「…ははっ!さすがのエースオブエースもリョウ君も小さな女の子のわがままにはタジタジやな」

ドアの前にフェイトちゃん達が微笑ましそうに笑っている。

「た、助けて〜」

「おいはやて!笑ってないで何とかしてくれ!落ち着かせようといろいろやってるんだが効かないんだ」

そうなんだよ。リョウ君はヴィヴィオを落ち着かせようとバサラから音楽を流したりとかいろいろしてるんだけどあまり効力がないの。
それどころかますます力強く裾を引っ張って泣いてくるの。それにしてもバサラってほんと高性能だね。普通そんな機能つかないのに。

「…と、言われてもなぁ」

「困ったわね」

シグナムさんとシャマルさんはこの状況を見てお手上げ。と、その時フェイトちゃんが落ちてある兎さんの人形を拾ってヴィヴィオに近寄っていく。

「こんにちは」

「ふぇ?」

「どうしたの?なんで離さないのかな?」

フェイトちゃんは兎さんの人形を動かしてあたかも自分の意思で動いているかのようにしてヴィヴィオに話し掛けている。それにびっくりしながらもヴィヴィオは泣きやんだの。

「…1人になるのは、イヤだ」

「そうなんだ。だったらなおさら手を離さないとね。その2人を困ってるよ。それじゃあ嫌われるよ」

「イヤだぁ…」

「だったら良い子で待ってようね」

「…うん」

わ!すごい!ヴィヴィオが裾から手を離してくれたの!私達が何を言っても離してくれなかったのに。さすがはフェイトちゃんなの。

「ありがとうヴィヴィオ。早く帰ってくるよ。帰ったら一緒に遊んであげるね」

「うん!」

リョウ君の約束にヴィヴィオは大喜び。私も約束して今度こそフェイトちゃんの車に乗ってリョウ君とはやてちゃんとフェイトちゃんと一緒に聖王教会に向かう。
その道中にスカリエッティからヴィヴィオの正体を聞く。ヴィヴィオの正体はなんと聖王オリヴィアのクローン。
ドゥーエさんが数年前に聖王教会に潜入してそこの偉い人からとあるロストロギアのカケラから付着していた細胞を入手して造ったようなの。
ヴィヴィオはそのとあるロストロギアを起動させるための存在だったようなの。でも、リョウ君との出会いでその必要もなくなって普通に暮らせるようにって機動六課まで運んでたんだって。
で、その途中で襲撃されて今に至るんだって。まずフェイトちゃんがヴィヴィオがクローンだと知って怒ったの。
そうだよね。まさかの聖王様、加えてそのクローンなんだもん。いくらなんでも違法の限度を超えてる。特に聖王の存在が教会に知られたらどんな事になるか。
スカリエッティは元々管理局に仕掛けようとしてヴィヴィオを造った。自身の探究心の為に。でも、それはリョウ君のおかげでなくなった。
だからヴィヴィオを生体兵器のコアのクローンとしてではなくただのヴィヴィオとして暮らすために機動六課へと連れてこようとしたらしい。
そこに転生神がそれを妨害し奪取しようとしていたようだ。でも、どうやってヴィヴィオの存在を知ったのだろう?いくらなんでもおかしいの。
もしかして…誰かが情報をリークしたのかな?私達の中にスパイ、裏切り者がいる?

「いや、それはないだろうな」

するとリョウ君が私の考えた事を否定した。それにフェイトちゃんとはやてちゃんも驚いた。

「どうしてや?普通に考えたら誰かがリークしたに決まっとるやん」

「スカリエッティは科学者の例にもれず秘密を隠すものだ。話す人物も精々2、3人。つまり、まずもれる事はない。という事はどっかからハッキングしてか、極小の偵察機なんかで見付けただな」
(ま、100%原作知識で知ったのだろうな。それで原作と同じ行いをしたんだろうな。ま、だからこそ読めたんだがな)
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