創造神の誕生(後) ―StS〜ネギま―

□ネギま編 第57話 弟子入り
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アスナSIDE



わたしとマナは詠春の娘“近衛木乃香”とその護衛候補の“桜坂刹那”と一緒に遊んでる。木乃香は関西弁っていうこの地方の訛り方で喋る明るい娘。
刹那も同じ喋り方をしてるけどなんだか距離をおいた感じだ。木乃香と刹那は仲がいい感じだけど、刹那が引いてるっていうか負い目を感じてるふうだ。
なにか隠してるのかな?マナもそうだけど。それは…わたしもだけど。

「アスナ」

「リョウ」

リョウが来た。詠春との話は終わったのかな?

「君が木乃香だな?」

「はいな」

「んで、君が刹那だな」

「は、はい!」

「俺は創神リョウ。君の父親、詠春の親友だ」

「お父様の?」

「ああ…実はね。詠春から君達2人を鍛えてほしいと頼まれてな」

え?この2人を教えるの?わたしとマナのは?

「もちろん、アスナ達もな。4人一辺に鍛えてやる。それじゃあ…さっそく行こうか」

リョウは修業場までわたし達を連れて一瞬で移動した。それに木乃香と刹那は驚いていた。わたしやマナもだけどね。

「ふわぁ…なんやなんや?今の?」

「ん?魔法で移動したのさ」

「魔法!?魔法があるん?」

「ああ…そして木乃香、君も魔法が使える」

「ほんま?」

やっぱりそうなんだ。けど詠春の娘だから剣かと思ってた。けど…想像しても似合わないかな。どっちかといえば魔法使いのほうが似合うかな?
逆に刹那のほうが似合うかな。それにしてもなんで急に?

「実は…君の両親と話し合ったのさ。君を何も知らずに育てるか知識と自衛を持たせて育てるかってな」

「どうゆうことなん?」

「君は潜在能力がある。それもかなりのな。だから、君は狙われる。邪な者とかにな。加えて君の父親は有名人だ。さらに危険率が倍になる。だから君には護衛と君自身にも知識と自衛できるくらいの力が必要となる」

「そんな…!このちゃんを危険な目に!」

「詠春も最初は普通の女の子として育てるつもりだった。だけど俺と木葉の言葉で自衛できるくらいには育てることにしたんだ」

「そんな…」

なるほどね。確かに詠春はこっちではかなりの有名人。その娘ならさぞかし狙いやすい。しかも潜在能力も高いとなればなおさら。
だったらこっちで少しでも自衛くらいできたら心配事なんか減るんじゃないかな?あとは…木乃香しだいだね。

「…うち。やるえ」

「このちゃん…!」

「せっちゃん。うち魔法覚えたい!絵本とかでしか見たことない魔法とかやってみたい!それに…その魔法でせっちゃんやお父様やお母様を守りたいんや」

「このちゃん…」

木乃香の意志はわかった。あとは…刹那だけだけど。これはちょっと難題かな。

「刹那、君は木乃香の護衛だ。だから君も鍛えるよ」

「…わたしは、わたしにはもう流派がありますので。それに…それを覚えたらこのちゃんを」

「神鳴流だろ?俺もできるぞ。だから詠春は俺に頼んだんだ」

「え?」

そうなんだよね。リョウも神鳴流使えるもんね。しかも詠春よりも上手く。

「それに…君の本当の姿も木乃香に見せたほうがいいな」

「な!?なぜ!」

「詠春から聞いた」

「…いやです。わたしの姿は醜いです。だから…」

「それはそっちの解釈だろ?こっちだと違うと思うぞ。それに…木乃香がそんなことで君を嫌うはずはないだろ?それとも木乃香は君にとってただの護衛か?違うだろ?」

「………せっちゃん」

木乃香が刹那を見つめる。やっぱり隠してたんだ。わたしはまだ話さないし、マナも自分から話すまで言わないだろうな。
刹那は決心したのか木乃香の方に身体を向ける。すると、刹那の背中から白い翼が生えた。これは…

「このちゃん…これが…これがわたしの本当の姿。醜いやろ?わたしはハーフなんや。人間と鳥の妖怪との」

「……キレイや」

「え?」

「すっごくキレイや。せっちゃん天使みたいや!」

確かにね。どこが醜いのやら。とてもキレイで天使みたい。刹那は涙を流して木乃香と抱き合う。

「………で?どうする?」

「…ありがとうございます!ご教授!お願いします!」

新たに2人、修業仲間が増えた。なんかよくない予感がしそうだけど、頑張ろう!
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