ハイスクールD×SKL

□第七話 賭け事
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「断る」

断る。たった一言で済ますとリアスは黙ってしまった。イッセーはそれだけ言ってまた寝ようとしていた。

「待ちなさい!まだ寝ないで!」

「うっせーな。なんだよ。だいたいなんだよ。抱いて?処女を奪ってだ?わけわかんねえよ」

「しょうがないじゃない!祐斗は紳士だから無理だし。他の人なんていないし。もうイッセー、貴方しかいのよ!」

リアスはかなりテンパっていた。かなり焦っていて混乱もしている。イッセーはもうイライラしてきていつキレてもおかしくない。

「落ち着きやがれ!まず理由を話しやがれ!それと、今のてめえはかなりテンパっていて意味が理解してねえ。そんな女の処女なんか奪えるか」

「ッ!………そうね。ごめんなさい。動揺していたようね。貴方の言う通りね。確かに理由もわからずになんて虫がよすぎるわね。実は…」

イッセーに言われてようやくリアスは落ち着きを取り戻して謝る。リアスがイッセーに理由を話そうとした時、また転生魔方陣が現れた。
現れたのは銀髪のメイド服を着た女性。その女性を見たリアスはしかめっ面になり、イッセーはまさかの人物に驚いた。

「“グレイフィア”」

「リアス、貴女は何を考えているのです?まさか、それで解消できるなんて思ってないでしょうね。しかも一誠様とだなんて。あの人なら喜びそうな上にやりかねません」

「グレイフィアじゃねえか。てめえが現れるとはな。つか、一言も侘びなしか。死にてえようだな」

「申し訳ありません一誠様。家のリアスが大変申し訳ないことを。それと不法侵入もすみません」

グレイフィアというメイドはリアスに対してため息を吐き、イッセーに謝罪をする。リアスはイッセーがグレイフィアを知っていたのに驚いたが、兄である魔王を知っていたので不思議ではないと理解した。
謝罪したグレイフィアはすぐにリアスを睨む。リアスも多少気おされるが負けじと睨む。

「グレイフィア、貴女が来たのは女王として?それとも家として?」

「全てです」

「わかったわ。ただし、朱乃も一緒に連れて行くわ」

「女王の雷の巫女ですか。わかりました。すぐに行きますよ」

「わかったわ」

イッセーが知らない間に話は終わりグレイフィアは踵を返してリアスもベッドから降りる。

「ごめんなさいイッセー。貴方のおかげで少しは冷静になれたわ。また明日、学園でね」

リアスがそう言うと2人は魔方陣から消える。それを確認したイッセーは大きな欠伸をして眠った。
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