究極伝クロスゾーンスーパーZ
□第3話 エンゲル数を増やすメンツがいると悟った感じになるよな
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朝…なのははのっそりと起き上がる。まだ意識が覚醒してないのかまだ瞼が閉じている。
「おはようなのは」
「ふぇ?ああユーノ君おはよう…ユーノ君?…あ!」
「やっと目覚めたね」
「あ…うん。そっか…夢じゃなかったんだ」
なのはの意識が完全に目を覚ましてようやく現実だと実感した。これは夢ではないと。
「銀さん達は?」
「銀さん達はもう起きてるよ。なのはが一番最後だよ」
「わわっ!いけない!」
なのはは急いで着替える。ユーノはその間後ろを向き意識しないようにしていた。着替え終えたなのはとユーノはリビングに下りる。
「おはよう!」
「おはようなのは」
「おはよう」
「おはよう」
なのはの家族が朝の挨拶をする。ここまでいままでのなのはの日常。しかし今日からは。
「よぉなのは」
「おはようなのは」
「おはようなのはちゃん」
「おはよう銀さんに神楽ちゃんに新八さん!」
新たに万事屋がこの家族に加わったのだ。それは昨日に溯る。なのはは銀時達を連れて見つからないように家に帰ってきた。他の面々はリョウとメリオの住いに住み込むことになった。なんとか入り口前までは辿り着いたが横からなのはの兄、恭也が声をかけられて気付かれた。そのあと姉の美由紀に母の桃子、父の士郎に見つかる。ユーノに関してはとりあえず大丈夫だが問題は銀時達であった。神楽はともかく銀時と新八は男。しかも年上なので兄と父は気が気ではなかった。だが兄と父は銀時の実力を看破していた。その実力は兄と父よりも上だと。最後まで兄と父が銀時達を泊めるのに渋っていたがヒエラルスキーにして大黒柱の母の一言に住まえるようになった。それが昨日の夜の出来事。そして今は…
「こぉらああ神楽!なに人の魚奪ってんだこらああ!横取ってんじゃねえ!」
「この神楽!食いたい時に食う!例えそれが人のでも!」
「それってただの食い意地をはってるだけでしょ!つうかここはてめえら朝っぱらから食い過ぎじゃ!もう少し遠慮ってものを知れよ!」
「うっさいよ駄眼鏡。私の腹は一杯で膨らむわけないネ。食いたい時にたらふく食う!それが他人の家のご飯でも!むしろ遠慮ってなにアル?食えるアルカ?」
「新八よぉ。なに良い子ぶってんだよ。俺達は腹が減ってんだ。なら有り難く食うのが律義ってもんだろ。だからたらふく腹がデブになるまで食うんだ」
「お前らいい加減にしろよお!!理由付けてるけど結局はいつも通りじゃないかああ!!」
「「反省や後悔はない。ただ食らうのみ!」」
「黙れえええ!!!すみませんすみません!このバカ2人がほんとに!」
「うふふ…いいのよ。こんな食卓初めてで驚いちゃったけど2人の性格はわかっちゃったから。ま、その分しっかり働いてもらいますから」
「もちろんです!必ず働いて返します!」
銀時と神楽の遠慮のない食いっぷりになのは達は驚く。新八は2人にいつもの苛烈なツッコミをするが聞く耳もたず。さすがは大黒柱なのか桃子はこの状況にすぐに対応して大物ぶりを見せつける。この時から高町家のエンゲル数は増加していった。
「他の所はどうかな?結構な人数を住まわせてますからね」
「まあ無理じゃね?あれだけの数だからきっと貧乏生活だな」
「かっこつけすぎヨ。そんな男はモテないネ」
「てめえらはネガティブなことしか言えんのかああああ!!!」