創造神の誕生(後) ―魔法世界〜―

□第81話 強くなろう
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ネギSIDE



父さんの名を使ったことで予定以上に事が進んでいる。強敵はたくさん挑戦してきます。全部勝ってますけどいろんな選手がいて楽しいです。
今日も5試合ほどして全勝です。さらに全世界に向けてのインタビューもありましたのでまだ見つかってない人達の名前を言ってアピールもしときました。これで大丈夫でしょう。

「ケッ!今日も勝ちやがったか」

「トサカさん。まさか…」

「んなわけねえだろ!賭けには勝ったさ!てめえの強さは理解したからな」

「だがな!てめえの実力じゃあ本選なんてムリだよ!もっと強い奴等がごまんといるんだからな!」

「それは…楽しみです」

これは本心、僕は強くならなくちゃならない。僕の弱さがみんなを危険に晒したのだから。だから………僕は辺りを見渡して誰もいないのを確認して路地裏に行く。そこにはすでに小太郎君とアキラさん、そして…ここを教えてくれた朝倉さんがいた。

「いや〜、助かったよ」

「それはこちらの台詞ですよ朝倉さん」

僕達と朝倉さんが会ったのはアキラさん達の情報を仕入れた酒場を出てすぐだった。朝倉さんは情報屋さんの真似事をしてここを教えてくれたのだ。

「いや〜、さっきのインタビューはなかなかよかったよ。色々と憶測が来てね」

「とりあえず、しばらくはこれで情報も知れやすいですね」

僕の判断は間違ってなかった。それで朝倉さん、今ある情報は?

「そうだね。まだ情報は足りないね。場所も場所だしね」

「多分、リョウさんが見つけてます。あの人だってそんな薄情な人じゃないですし」

「そやな。あの人やったらあっさり見つけてくれてるはずや」

まあリョウさんですしね。このあと僕達は解散する。実は、みんなには内緒にしている。父さんの名を使ったのにはまだもう一つ理由があるから。
ここの近くにジャック・ラカンさんがいると。ラカンさんは父さんとリョウさんと同じ紅き翼のメンバー。僕は、この人に会いたい。
そして…知りたい。ラカンさんが持つ父さんと母さんのことを。



ラカンSIDE



ナギと同じ名を持つ野郎が拳闘大会に出るという噂を聞いてやってきた。試合を見させてもらったがなるほど…なかなかやるじゃねえか。
他の奴等じゃ見抜けねえがまだガキだ。しかもナギの息子か。外見はアイツ似だが戦い方はちっと違うな。リョウの野郎が鍛えたらしいしな。
まだあのガキは本気じゃねえ。試すのもいいかもな。ちょうどピッタリの奴がいるしな。ガキが1人になるのを見計らってガキに話し掛ける。
ガキは驚いた表情しとったが俺を見て違う顔になったな。だが、油断は…してねえな。俺のダチの1人、カゲロウタの影を躱しやがった。
そのままガキとカゲロウタが戦いを始める。この街じゃあ日常茶飯事だからな。しかし…まじでやるな。カゲロウタの奴と互角の戦いをするとはな。
カゲロウタの強さは拳闘士じゃあトップクラスだぜ。それとまともにやり合えるとはな。おっと、2人とも白熱してきやがったぜ。
そろそろ仲介しますか。

「そこまでだ。この勝負、このジャック・ラカンが受け持った!」

このあとはカゲロウタとの演技で俺の圧倒的強さを見せつける。まあ演技じゃなくても俺は最強なんだけどな。
その後、俺はナギの息子と別れてカゲロウタと合流して酒を楽しむ。さ〜て、明日がどうなるか。楽しみだぜ!
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