創造神の誕生(後) ―魔法世界〜―

□第82話 それぞれの歩み方
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夕映SIDE



私は超さんと一緒に中立のアリアドレーにある魔法学校で生徒として過ごしています。転送された時に出会ったコレット・ファランドールのおかげでどうにか短期転入生として扱われるようにできたです。
まあ、私はあとで気付いたのですがどうやらコレットはよそ見をしていたので超さんが気付いて助けてくれなかったらぶつかってどうなってたことやらです。
ここの学長のセラスさんはどうやら私達の事情を知っているらしくいろいろと便乗に計ってくれてくれてるです。おかげで私達は魔法を学べるです。
超さん曰くネギ先生やリョウ先生のは闘う技術で魔法などはしっかりと教えてないとのこと。だからここで普通に魔法を学ぶべきだと言うことです。
私達は魔法を学べるだけ学んでいます。超さんは元々勤勉な人なので優秀です。私も興味あることには本気になるタイプなので学科の方は一応優秀です。
だけど、実技はそうではないです。超さんはどっちも優秀でまさに優等生。対して私は学科は優秀でも実技はあまりよくないです。
けど、超さんが一緒に練習に付き合ってくれてるおかげでそれなりにできるくらいにはなれたです。超さんはとてもいい人です。尊敬するです。
だけど、同じネギ先生が好きなだけに結構複雑な気分になるです。

「夕映」

「超さん、どうですか?」

「…」

「そう、ですか」

「仕方ないネ。あんな目にあったらそうなるヨ」

「そうですね…」

実は、私は超さんとだけではないのです。ハルナも一緒にいるのです。ただ、あの時の痛みと恐怖で塞ぎ込んで寝込んでいるのです。
無理もないです。魔法はファンタジー、それが日常の空想。しかし、現実は人を傷付けることすらできる武器。普通の日常に暮らしていたハルナが初めて魔法を知ったのが傷を付けられたことなのですから。
その心の傷は普通よりも酷い。ここにいることも結構精神的に不味いです。事実、目が覚めて魔法を学ぶ所だと知った時は錯乱したほどです。
今は何とか少しよくなりましたが、もうハルナはこの非日常に入ることは一生無いでしょう。

「そういえば夕映。貴女は出るのカ?」

出る?ああ、今度のレースですか?そのレースに上位何組かはヴァルキリーになれてオスティアという国にいけるのでしたね。でも、あれは所謂脱げレースです。
そんなのに正直出たくありません。別にでなくてもオスティアという国に行けますしね。

「コレットが誘ってきたヨ。私は断って代わりに夕映に協力させることを言っといたネ」

「なに余計なことをしてるのです」

「いいじゃないカ。夕映なら楽勝とは行かないけど上位には必ず食い込めるネ」

そう言う意味ではありません。なぜそんな事を言ったのですか。私が断るかも知れませんよ。

「別に断るのはいいけどコレット、絶対悲しむネ。このレースのためにものすごく気合いを入れて練習してたヨ」

うっ、それを言われると…けど、うぅ………仕方ありません。

「わかりましたよ!やるです!ただし、やるからには全力です!」

「決まりネ。さっそく言ってくるヨ」

…なんか言い様にされた気分です。まあいいです。やってやるです。のどか…そっちはどうなってるのか知りませんが無事であることを祈るです。
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