創造神の誕生(後) ―魔法世界〜―

□第83話 ジャック・ラカン久し振りの再会
2ページ/3ページ

ラカンSIDE



あのガキに闇の魔法を教える。ナギのガキ、ネギだったっけな。あいつには深い闇が感じられる。あいつ自身、気付いてるのかどうか怪しいとこだが、多分リョウの野郎は気付いてやがんな。俺はエヴァンジェリンが持ってやがった闇の魔法を習得するための巻き物をネギに渡す。

「これは…?」

「こいつはエヴァンジェリンからもらった闇の魔法を習得するための巻き物だ」

「!」

「こいつを開けば多分、闇の魔法を習得は可能だろう。ただ、死を覚悟しなきゃならねえぜ。何しろ闇の魔法は禁忌の魔法だからな。リスクあって当然だからな。もしかしたら習得できずに死ぬかもしれん」

まあ死ぬことはないだろうがな。俺にはわかる。このガキは強い。闇の魔法を習得できるほどには。

「…開けます。僕は強くならなくちゃならないんです。だから!」

ネギは巻き物を開く。開くとそこからエヴァンジェリンの偽物がネギを巻き物に引きずりこんだ。しばらくは時間がかかるだろ。さ〜て、暇だし新しい技でも作っかな。

「どうやら…闇の魔法を習得することになったなネギ」

そこにあの野郎がきやがった。俺がどんなに挑んでも絶対に勝てなかった野郎、創神リョウが!

「てめえ、リョウ!なんでここに!?」

「お前の無駄にデカすぎる気でバレバレだっつうの。それよりも、久し振りだな。ラカン」

「…おう!久し振りじゃねえか!リョウ!」

俺とリョウは互いの拳をぶつける。マジで久し振りじゃねえか!

「おったまげたぜ!ナギのガキ!まさかここまでとはよ!」

「まあな。今のままでもネギは強い。本選出場と優勝は当然だな」

確かにな。あのガキと小次郎ってガキの実力なら簡単に優勝できっだろ。だが…それじゃあつまんねえよな。

「ラカン、お前のことだ。参加する気マンマンだろ」

「お?バレちまったか」

「わかるっつうの。ま、そうでなくてはネギと小太郎の相手はつまらんからな」

「てめえ、まさかこれを」

「ああ。お前なら絶対に食い付くと思ってたからな」

相変わらずくえねえ野郎だぜ。コイツは俺達紅き翼でも最強だったもんな。俺やナギが何度ケンカを吹っ掛けても全部負けちまったからな。
おまけにこのガキが相当ならあのガキンチョ、アスナだったな。あの穣ちゃんも相当になってんだろうな。

「どうせガキが出てくるまで時間は結構あんだろ?どうだ?いっちょケンカしようぜ!」

「はぁ…この脳細胞まで筋肉バカは。いいだろう。久し振りにやってやるよ!」

いくぜ!俺とリョウはケンカをした。結果?聞くんじゃねえ。全部負けたよ。クソッタレ!結局一勝もできなかったぜ。
その後朝まで飲み明かした。朝になってリョウは出かける準備をしてやがる。

「もう行くのかよ?」

「あぁ。他の奴等の様子を見にな。今回の事件、完全なる世界の奴等が絡んでやがるが、それを利用してる奴がいる」

あんだと?完全なる世界が首謀者じゃねえのか?

「それを雲隠れにして企んでやがるバカがいるようだ。そいつもいずれ表に出るだろう。ラカン、気をつけろよ」

「ハッ!この俺様の心配なんかいらねえよ!それよりもガキンチョどもの心配でもしてな!」

「ふ、ああ…じゃあな」

リョウは飛んで行きやがった。せっかちな野郎だぜ。昼頃になってようやく巻き物からネギが這い出てきやがった。
どうやら闇の魔法を習得すっことはできたようだな。んじゃ金をふんだくろうとしたら逃げられた。
まあいいか。大会でめっちゃふんだくってやるからな。
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ