創造神の誕生(後) ―魔法世界〜―
□ネギま編 第85話 拳闘大会決勝戦!
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ネギSIDE
な、なんとか耐えれた。ギリギリで障壁を張ってなかったらもっとダメージを受けてただろうな。僕はまだ軽傷ですんでるけど小太郎君は僕よりダメージが少し大きい。
「小太郎君!大丈夫!?」
「俺は大丈夫や!まだまだやれるで!」
どうやらまだまだ戦えそうだ。僕もまだまだ戦える。さすがはラカンさん。めちゃくちゃすぎる。リョウさんはまだマシに見える。
だからこそ、ここでつまずくわけにはいかない。長引くと不利になる。だから短期決戦で決める!
「小太郎君!カゲロウタさんの相手は頼みます!僕は…ラカンさんと戦います!」
「タイマン勝負か。ええで。あのオッチャンと戦いたかったんやけどしゃあないな。わかったで!せやけど!絶対に負けんなや!」
「わかってるよ!」
「ふむ…あれだけの技を食らってもあの程度ですむか。さすがだな」
「だっはっはっ!そうこなくちゃあ面白くねえよな!」
いきますよラカンさん!闇の魔法を習得してから手に入れた僕の切り札その1!
「うおおおおお!!!」
「!?これは…?」
「がっはっはっ!なるほど…闇の魔法を使って雷を圧縮したのか」
ラカンさんの言う通り僕は闇の魔法で雷を圧縮して自身を雷人間となった。これが僕の本気の姿。これで…勝負!
「いきます。ラカンさん」
「おう!きな坊主!」
僕は一瞬でラカンの横に移動して頬を殴る。
「ぐっ!くぅっ…今のはなかなか」
「ラカンさん。もうアナタに攻撃の選択はありません。あるのは…ただ僕の攻撃を食らうだけ!」
「ぐっ!くっ!ぐぁっ!がっ!」
(速ぇな。目で追えねえ。気配も感じられねえ。まじでヤバいな。ガキに追い詰まれるなんてよ)
ラカンさんに攻撃なんかさせない!僕は超々高速移動しながらラカンさんを殴る蹴るを繰り返す。でも、これには欠点がある。
それに気付かれたらさすがの僕もヤバい。その前に片付ける!絶対に!
「ぐっ!くっ!ぐおおっ!気合い防御!」
「ぐっ!うおおおおお!!」
ラカンさんは全身に気の防御壁を作ってガードする。僕はそれを突破するために一点突破のパンチを繰り出す。拳に雷を圧縮し止めて突くようなパンチを。
ラカンさんの気合い防御とぶつかり衝撃をうみ、閃光が眩く。ガガガガッとぶつかる音が聞こえてくる。
「ぐぐぐぐっ!!」
「ぐぅおおお!!」
「!」
「だああああ!!!」
「がああっ!」
ラカンさんの気合い防御をぶち破りラカンを殴り飛ばす。いける!このまま攻めれば…勝てる!
「ぐっ!いてて…やるなぁ坊主。正直ここまでとは思ってなかったぜ。予想以上に効いたぜ。この俺様がこれほど効いたのは久し振りだ。だが…坊主、その姿の弱点を見抜いたぜ」
「…ハッタリですか?冗談が好きなのですね」
「ハッ!ハッタリかどうか…試してやろうか?」
…まさか、もう気付かれた。でも、さすがのラカンさんでも不可能なはず。やってやる!
「はああああああ!!」
「……おらっ!」
「ぐっ!」
「お前の弱点…それは雷そのものが弱点だ」
気付かれた。そう…僕のこの切り札の弱点は雷そのままだ。雷には当たる直前に合図がある。そこを読めばあたる。さらに言えば確かに速いけど僕の思考があまり追い付いていない。
まるでテレフォンパンチ。つまり気付かれたらラカンさんほどの実力者ならあっさり僕はサンドバックと化してしまう。
「さ〜て、こっからは俺様のターンってやつだ。悪いが容赦なく勝たせてもらうぜ!」
不味い!僕…大ピンチだ。