創造神の誕生(前) ―U―
□第47話 同盟計画
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「OK!小十郎。俺の背中はてめえに任せるぜ!それで…どうやって瀬戸海に行く気だ?」
「海から行こうと考えている。馬で行くと覇王や魔王に見つかる。だから船で行ったほうが安全だ」
「わかった。すぐに手配をする」
「わかったぜ小十郎!」
「そんじゃあ頼む」
「わかった!」
「任せろ!」
数分後…俺は政宗と小十郎の2人と船に乗り、瀬戸海に行く。
リョウ(分身体1)SIDE
さて…武田領に着いた。さっそく武田邸に行く。門の前に着くと門兵が2人いる。
「待て!貴様何者だ!この武田領に何の用だ!」
「…俺は伊達軍の客将だ。武田軍と同盟を結びたくやってきた。【武田信玄】公にお会いしたい」
「同盟だと?」
「嘘をつくな!そんなの信じられるか!」
「アンタら下っ端には用はない。武田信玄公にお会いしたいんだ。入れさせてもらいたい」
「断る!去れ!」
ふぅ…めんどくさい。門兵2人が槍を構える。仕方ない。力ずくで通らせてもらう!
「うっ!」
「きさ…!」
1人は腹を殴る。もう1人は首に手刀で眠らせる。さて…開けて入る…!
「ヘ〜やるねぇ。躱すなんてなかなか…」
門を開けようとすると何かが飛来してきた。バックステップで躱す。門の前に現れたのは武田軍の忍【猿飛佐助】まさか…ここで会うとは。
「アンタが伊達軍の客将ね。にわかにはしんじられないねえ。あれだけの強さを持ってるならなおさらな」
「武田軍の忍…猿飛佐助か。俺は創神リョウ。伊達軍の客将だ。俺はただ、武田信玄公に会い…同盟を結びたいだけだ。戦う気はない」
「悪いけど…会わす気は無いよ。どうしてもというなら…力ずくで通りな!」
クソッ…まさかこんなことになろうとは。仕方ない。相手になってやるしかないか!
「しょうがない。押し通らせてもらう!」
「きな!」
信玄SIDE
…何やら外が騒がしいの。
「お館様!外が騒がしゅうございます!」
うむ…幸村が聞いてくる。すると…兵の1人が部屋に入ってくる。
「お館様ぁ!!門の前に伊達の客将と名乗る者が…お館様に会いたいと!しかも同盟を結びたいと!」
「政宗殿の…」
「して…その者は?」
「今、佐助殿が追い払っております!すぐに我々も佐助殿の手伝いに…」
「馬鹿者がああ!!!!」
「お館様!?」
「その者は伊達の客将だろうが!しかも同盟を結びたいと言うてきておるのだ!!それを追い払うとは何事だ!!」
「も、申し訳ございません!」
「すぐに佐助に攻撃を止めさせ、その者をここに!!」
「は、はい!今す…」
む?庭に変わった服装をした男が塀から跳び越えてきた。そして佐助も…こやつが伊達の客将か…
リョウ(分身体1)SIDE
佐助の攻撃を躱しながら同盟の話がしたいのだけだと何度も言う。しかし…佐助は全く聞く耳も持たずという感じだ。
どんどん攻撃が激しくなる。躱すのもキツくなってきたな。
「チッ!よく躱すねアンタ!」
どうも…と言いたいけど…頼むから俺の話を聞いてほしいな。
「さっきも言っただろう?アンタを信用できないと」
…ああもう!仕方が無い!怪我したって知らないぞ!まったくもう…しょうがない!俺は高速で印を結ぶ。
「火遁・豪火球!!」
「うお!?」
豪火球が当たる。……いや、当たって無い。何処へ……下!
「よっとぉ!あ〜らら…躱すなんて。しかも今のはなんだ?」
「アンタが今したのと同じ、忍術だ。もっとも…アンタらのとは少し違うがな」
「へぇ〜…アンタ、忍なの?」
「ちょっと違うかな」
「まあいいさ…アンタを追い払う気だったが気が変わった。アンタを潰す!いいか?」
よくねえよ!しょうがないな!少し本気でやらせてもらう!俺は両手にクナイを、佐助は大型手裏剣を構える。互いに突っ込む!そして……
「やめええいいい!!!」
横からデカい声が響く。耳がキ〜ンとするぅ…顔を向けるとそこに、武田軍の総大将武田信玄がいた。その隣りには真田幸村も。おいおい…いつの間にか武田邸に入っていたのか。
「お館様」
佐助」
佐助の名を呼ぶ武田信玄…佐助のそばに寄り……
「こぉのぅ…たわけがああああ!!!」
「ぐはあああ!」
………(汗)