創造神の誕生(前) ―U―
□第54話 凶王三成と形部と明智光秀
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そこに佐助がきた。実はあの豊臣との戦いの後、すぐにある場所に行っていたのだ。
「おお佐助!何処に行っていたのだ?」
「ちょっとお館様の所にな。…それに、来ているのは俺様だけじゃないぜ」
柱の上を見ると…そこにかすがと風魔がいる。
「なんと!」
「そういう事だ旦那。さて…リョウ。武田、上杉、北条、伊達の全軍は安土城近くで待機中だ。いつでも攻めれる」
「ご苦労佐助。総大将達に伝えてくれないか?これから安土城を攻める。突入の合図を教える」
「ああ…んで合図は?」
「この富嶽の大筒が…安土城に直撃したら突撃の合図だ」
「わかった。すぐに伝える」
3人は主のところに伝えに跳ぶ。あとは…
「リョウ」
「なんだ政宗?」
「俺達伊達には伝えないのか?」
「心配するな。伊達にはすでに伝えてある。しかも…本陣にいるお前達が俺の分身体が変化させてる事もな」
「Hun〜…そうかい。もうすでに知れてるって事だな」
「ああ。しかも…自分達がアンタらと大阪城で戦えなかったから安土城で存分に暴れるってウズウズしてるぜ」
「はあ…全くあいつらは」
「Ha!そうでなくっちゃな!」
「ふふ…さて、一つ問題がある」
「問題?」
「ああ…それは、残党と先鋒隊の大将を誰が倒すかだ」
「どういう事でござるか?」
「ああ。残党には大将の石田三成と副将の形部こと大谷吉継。織田先鋒隊には【明智光秀】がいる」
そう…あの石田と形部、さらに明智を仕留めなきゃならない。だが…そいつらを殺るには俺1人ではキツい。誰か2人程必要だ。
「この3人は強い!恐らく残党と先鋒隊の中では最後クラスだろう。俺は明智を殺る。あとは誰かが…石田と形部をやるかなんだが…う〜む」
俺は少し思案する。誰に戦わせるか。
「リョウ」
「ん?なんだ家康」
「三成は…わしに任せてくれぬか?」
「何?なぜだ」
「わしと三成は戦友なんだ。しかも…三成は秀吉公を心酔している。恐らくわしを憎んでいる。だから…わしの手で三成と決着をつけたい!」
「…覚悟は決めたんだな」
「ああ…」
「…わかった。石田はお前に任せる」
「リョウ…すまない」
「気にするな。さて、あとは…形部だが」
「形部は小生に任せておけ」
官兵衞がか。
「小生は形部に穴蔵に閉じ込められた借りがある!それに返さねばならない!それに…この枷を外すには形部に会わなければならないからな!」
「…うむ。わかった。官兵衞…形部は任せた」
「ああ!形部…今に見ていろ!」
これで作戦は完了だ。後は攻めるのみ!
「兄貴!富嶽の大筒の射程内に入りました!」
「よ〜し!リョウ…合図はお前がしろ!」
は?なんでだ?元親の部下だろ?
「俺よりこの作戦を考えたおめえのほうがいい」
周りの奴等を見る。みんな同じらしい。…仕方ない。
「ああ。わかった」
俺は先頭に立つ。
「砲撃準備よ〜し!!」
「撃てええぇぇ!!!
光秀SIDE
ああ…暇ですね。たくさんの獲物を喰いましたが何故か、その獲物が煙になって消えてしまいました。ああ…信長公…貴方を殺したい。
でも…今は殺せない。【濃姫】様や蘭丸がいて…殺せません。ああ…どうすればいいでしょう。あの覇王も死んでしまいましたからますます信長公を殺せません。
ほんとに…どうしましょう。…ん?あれは何でしょうか?
『『『『うわあああ!!』』』』
『『『『ぎゃあああ!!』』』』
これは…砲撃ですか。いったいどこから…?
「み…み、光秀様!!」
「どうしました?」
「前方数百m先に移動要塞が!しかもその要塞から砲撃が…」
なるほど…さっきの砲撃はその要塞からのですか…おや?あの砲弾はどこへ?あの方角は……ああ。安土城に当たりました。
「み、光秀様〜!!」
「今度はどうしました?」
「て、敵の砲撃が安土城に直撃!さ、さらに安土城周辺にて待機していた武田、上杉、北条、伊達の4軍が進軍を開始!安土城に進撃しています!」
なるほど…敵の目的は信長公の命というわけですね。しかし…これはチャンスです!この隙に信長公の命が奪えます!
「皆さん。ここはあなた方にお任せします。私は信長公の援護に向かいます。よろしいですね?」
「は?…は、はい!」
うふふふ…待っていてきださい信長公!今、この光秀が貴方の命を食らってあげます!