その他。

□りっかい、かぞくけいかく。
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神奈川、某所。
そこには個性が豊かすぎる
一家がありました。

ではご紹介しましょう。


「母さん〜…
また兄ちゃんに騙された!」

そこで駄々をこねているのが
一家の末っ子・赤也。

素直で人懐こいが
悪魔化は厄介だ。


「ふふ、赤也。
お兄ちゃんはね赤也が
可愛くて仕方ないんだよ?」

にこり、と綺麗に
微笑んでいるのが
母・精市。

魔界の出身である。


「赤也が可愛がられている確率

96%。」

通称『参謀』であり
しっかり者の長男・蓮二。

彼のデータに間違えはない。


「赤也くん、
飴あげますから
雅治を許してあげて下さいね」

紳士とよばれるほど
冷静沈着かつ周囲に
気配りができる次男・比呂士。

彼が一番この一家で常識人。


「誰が赤也を騙したんじゃろな?」


「……雅治兄ちゃんに
決まってるじゃん!」

フッと満足そうに
笑みを浮かべる三男・雅治。

詐欺師である彼には
人を騙すことなど簡単なこと。



そして……。

「赤也。それくらいで
駄々をこねるとは……

たるんどる!」

一家の大黒柱・弦一郎。
とても厳しい方である。
年相応に見えない。


亭主関白にみえるが、

精市さんにはかなわないらしい。

「……う、」

弦一郎に睨まれる(?)と
たちまち固まる末っ子。
子供たちは皆、黙る。



「ふふ、朝から子供を叱るのは

感心しないなぁ…弦一郎?」


そして精市さんが助け船を出す。

子供たちは皆、母さんの味方。


「……わ、分かった。」

――弦一郎さんが最も恐いもの、

それは

精市さんである。

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