魔法少女リリカルなのは〜祝福の風の精霊と時の旅人〜

□第五話
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後の不屈の心を持つ魔法少女、高町なのはとの出会いから少し経ったあと、私とカイトは、高町を家に送るため、一緒に歩いている。

あの後、高町はひとしきり泣いた後、私達に自分の事を話した。

父親が怪我をした事。
家族が自分に構ってくれない事。
自分の中で心に壁をつくっていた事を。
高町から話を聞いた時、私は怒りを抱いた。

いくらなんでも、たった五歳の少女が、こんな思いを抱かせるのは、絶対におかしい。

私の怒りに呼応する様に、辺りに風が靡き始める。

『リイン、落ち着け。』

そんな私を、まずいと感じたのか、カイトが話かけてきた。高町も心配そうに、こちらを見つめている。



「・・・・大丈夫だ」

私は怒りを抑える。それと同時に、辺りに靡いていた風も収まる。

伊達にこの方、旅をしていた訳ではない。
こういった感情の制御もしっかりしているつもりだ。


そうして、私達は高町の家に向かって歩いていった。









高町の家に着くまでに、私と高町はある約束をした。


家族としっかり話をする事。
自分の気持ちを伝える事を。

高町もそれには、しっかりと頷いた。


もう、あんな思いしたくないからと、しっかりと言葉にして・・・・
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