◆『どこまでキコエル』長編小説◆ 

□* 6 * ハニーとシェリー
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「先輩すごいです!私のファンですか?!」

冗談めかして楽しそうに笑いながらシェリーちゃんが言うと、
こういうセリフもすごく自然に聞こえる。

「ふふふ、そうかも〜」

僕もついつられてそんなふうにこたえたんだ。

 
「あの、先輩は剣道部か柔道部の方ですか?」

「ううん、友達を待ってるの。シェリーちゃんは?こんなところでどうしたの?」

シェリーちゃんはぐるりと武道館を眺めてから答えた、

「実は見学に来たんですけど、勝手が分からなくて・・・。
先輩、この学校に合気道部はあるんでしょうか?私、合気道やろうかなって思ってて・・・」

「合気道かぁ、残念ながらうちの学校に合気道部は無いんだぁ。ごめんねぇ。」

僕が少ししょ気た感じで言うと、シェリーちゃんは明るく言った、

「先輩が謝ることじゃないですよ!そうですよね、合気道ってなかなか部活としてはマイナーだったりしますから。」

 そしてまた笑った。シェリーちゃんはほんとによく笑う子だなって思った。
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