世界一初恋

□ダイエットのススメ
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「あれ、編集長少し太りました?」
桐嶋は部下に最近気にしていた事を指摘された。
「やっぱわかるか?そーなんだよな。」
「夏になって薄着になったからですかね。まぁ編集長は元が細いんでちょっと太った位が丁度良いっすよ!」
「気をつけようとは思ってはいるんだけどな。」


仕事が終わり家に帰りただいまと玄関を開けるといい匂いが漂ってきた。
「パパお帰りなさい。」
「いい匂いだな。パパもうお腹ペコペコだ。」
「今日もね、横澤のお兄ちゃんと一緒にお夕飯作ったんだよ!最近暑いから夏バテ防止メニューなんだ!」

荷物を置いてダイニングへ行くとテーブルに夕飯が並べられていた。
今日のメニューは餃子、ニラレバ炒め、ワンタンスープと中華らしい。
「旨そうだな。」
「でしょでしょ!この餃子ひよも一緒に包んだんだよ!ちょっと形は変になっちゃったけど。」
所どころ形の崩れた餃子があるがひよが包んだ物だろう。
ひよと話していると横澤がキッチンから出て来た。
「桐嶋さん、おかえり。」
「おお、ただいま。今日の飯はスタミナ満点だな‥」
「夏バテ防止の為にな。何だ嫌いな物でもあったか?」
「いや、そうじゃないんだが‥」
歯切れが悪くなってしまう。
嫌いじゃない、寧ろ好きなメニューだ。しかも横澤とひよが作った料理が不味い訳がない。
そう、これが最近太ってきた理由だった。
横澤の料理は美味しくてついつい食べ過ぎてしまうのだ。
「どうした?」
「いや、何でもない。温かいうちに食おう。いただきます。」

やはり横澤の手料理は旨かったが何とか腹八分目にとどめることが出来た。
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