短編

□IF 〜あいえす〜
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ここはひとつの世界。ありえたかもしれないIF……。もしくは今此処にあるのが、本来の姿なのかもしれない。

――――

「全員揃ってますねー。それじゃあSHR始めますよー」

黒板の前で微笑んでいるのは、一人の女性。服装からこの学園の教師であることがわかる。名前は山田麻耶。このクラスの副担当だ担当は会議中らしいが……と、そのまえに、話しておくことがある。

この世界は、10年ほど前に起きた『ある事件』を境に、様々なバランスが崩壊した。

その事件は『白騎士事件』。突如、日本へ向け、2341発のミサイルが、「誤作動」し発射された。だが、その約半数を搭乗者不明のIS「白騎士」が迎撃した上、それを見て「白騎士」を捕獲もしくは撃破しようと各国が送り込んだ大量の戦闘機や戦闘艦などの軍事兵器の大半を無力化した事件。

この事件における死者は皆無だった。この事件以降、ISとその驚異的な戦闘能力に関心が高まることとなった。

これが崩壊した軍事バランス。そして、もう1つ、この兵器には致命的な欠陥があった。

女性しか乗れないと言うその欠陥は、世界に女尊男卑の風習を創ったのも自然の流れとも言えるだろう。

そして此処はIS学園と呼ばれる。名称どおり、ISを学ぶためにある学校だ。その中に、今世間を騒がせている人物がいる

「―――君。織斑一夏君!」

「は、はい!!」

それが彼=B織斑一夏だ。何故、彼が世間をサワが得ているのかと言うと、『唯一ISを扱える男性』だと言うことだ。

なにやら織斑と山田先生がもめている……というより、山田先生が頭を下げ、織村がそれに困っているようだ。と織村が自己紹介を始めるようだ。

「えー……えっと、織斑一夏です。よろしくお願いします」

儀礼的な弾を下げ、名前を名乗る。ふと、周りを見ると、好奇の視線が織村に突き刺さっている。さて……どうなるのやら。

「以上です」

……大体思ったとおりだったが、回りは数名ずっこけているな。……む、どうやら担当が到着した様だ。
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