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□好きだよ。
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−朔夜Side−


結局昼休みに先生は見つからなかった。ついでに飯野も。


あいつは先生の事を狙っている。気持ち悪い視線を先生向けているのも俺に狂気を向けてるのも知っていた。

だからこそなぜか胸騒ぎがしていた。
先生を見つけなくては先生が危ないような気がして。



「こっちにもいなかったぞ。なぁちゃんどこに行ったんだ?」


5時間目は自習だったので柾信にも手伝ってもらっていた。


「くそ、どこにいんだよ。」

「…イライラしてもどうしようもない。使ってない教室や資料室を重点的に捜すぞ。」


柾信は元気づけるように言ってくれた。しかし、俺の胸騒ぎは余計に酷くなるばかりだった。

そこでふと思い出す。


「…そうだ、あそこ調べてねぇ。」

「あそこ?」

「1階の東側の1番奥の資料室!!!前に先生がそこに入ってくの見た事あんだ。」

「よし、とりあえず行ってみよう。あそこなら何があってもおかしくない。」



そういって俺らは1階へ降りた。



そしてそこから聞こえてきたのは先生の悲鳴だった。





気がついたらドア蹴り破って飯野の馬鹿殴って気を失った先生を抱えて保健室に来ていた。


「…大丈夫よ、ただ気を失ってるだけだからじきに目を覚ますわ。」


保健の先生がそういってくれて少しホッとした。


先生は服がビリビリに破かれてて手首には押さえ付けてた痕がくっきり残ってる。


「じゃあ、私は校長に今の事を浅田君と説明してくるから、あなたは佐伯先生についててあげてね。」


そういって保健室は俺と先生だけになった。


先生の寝息と時計の音だけの空間で俺は先生の細くて小さな手をそっと握りしめた。




先生…守れなくてごめん。
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