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□神のいた世界
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「……ッ…あーなんかあっと、いう間のサンダリアッだったわね。」
「…あぁ、…ふ…つ、次は土の国…くッ…だしなぁ。」
「…カ、カレンは…ぶッ、も、もう体大丈夫な…の?」
『うん、いっぱい寝たからもう平気。』
「そ…そっかぁ〜………ぶはッ!!!!も、もー無理ッ!!限界!!!」
「マクト見ちゃダメよ…ククッ…い、今見たらと、止まらな…ッッッ!!!!!!」
「てめぇーらさっきから聞こえてんだよッッッ!!!!!……ヴッッッ…」
「あははははッ!!!!!も、もう無理ー!!!!マジでウケるんだけどッッッ!!!!」
「ぎゃははははッッッ!!!!カルメンマジで笑うなって!!!つーか、足震えてるし!!!!クククッ!!!ヤベッ…とまんねぇ!!!」
さっきから2人は何を笑っているか、皆さんはシールドの苦手なものわかりますか?
そうです、船です。
船に乗船して後は出発を待つばかりなのですが、まだ動いてもないのにシールドは船酔いしてへっぴり腰になっていたのです。
「あ〜面白い。にしてもシールドが船苦手なんて意外よねぇ。カレンは知ってたんでしょ?」
『うん。でも止まってる船で酔うくらい重症だとは思わなかった。』
「いやぁ、海は男のロマンなのにシーちゃん、へっぴり腰はないしょ。」
「だぁれがシーちゃんだッッッ!!!!……ぅえ……」
顔を真っ青にしてぐったりしてるシールドを見てさらに笑う2人。
カレンはみんなと離れて見送りに来ていたマーラに近づいた。
「あ、カレン!!」
カレンに気付くとマーラは満面の笑みを浮かべる。
『なんかバタバタしてて話すチャンスなかったから。』
カレンも笑顔になるとマーラはポッケに手を突っ込んだ。
「カレンこれ…。」
マーラの掌にあったのはエメラルドだった。
「ずっと返さなきゃって思ってたんだ。カレン、どうもありがとう!!」
カレンはマーラからエメラルドを受け取るとマーラと目線を合わせた。
『マーラ…私は短い時間だったけどマーラと友達になれて良かった。すごく楽しかった。だから…これからもずっと、友達でいてくれる…?』
「カレン、もう僕ら友達でしょ?友情は不滅だぁって兄ちゃん言ってた!!だから僕らの友情はずーっと変わらないよ。」
ニッコリ笑うマーラにカレンもつられる。
『また…いっぱい話そうね。』
「うんッ!!!」
−−ジリリリリリリ〜
「カレ〜ン!!!船出ちゃうわよー!!!!!」
カルメンに促されてカレンは立ち上がった。
「さよならなんて言わないからねッ!!!また会おうね、カレンッ!!!!」
カレンは笑顔で頷くと船へと戻った。
マーラをはじめ、シェロの仲間が見えなくなるまで4人は港を見続けた。
「カレン、僕強くなるよ。だから…また会おうね。」