BLEACH

□恋ルキ短編集
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BIRTHDAY







「恋次ぃ、恋次ぃ」



「何だよ、ルキア」



「今日も暇じゃないのか?」



「隊長になっちまったんだからしばらくは忙しいに決まってんだろ。お前だって副隊長なんだからしっかりしろ」



「分かっておる!それぐらいは」



大幅な護廷十三隊改造がこの前、あった。

それで恋次は隊長と言う位についたのだ。

白哉も、ルキアは恋次になら許してやる、と言われ、副隊長になる事が出来たのだ。



「今夜は絶対に時間をあけるんだぞ!?恋次」



「わーったよ。昨日から何度その言葉を聞いたと思ってんだ」



「…それなら良いが。私は書類渡しに行ってくる」



「30分で戻らなかったら今夜あけねえからな?」



「うむ、分かっておる!」



ルキアは素早くかけていった。

恋次は溜息をついて、書類に取り掛かっていた。







「恋次!行くぞ!」



「何処にだよ」



「いいから来い!」



ルキアに引っ張られて何処かに連れて行かれる。

付き合い始めて半年とたたないがこう言う事がよくあった。

ルキアと来た先は十番隊隊舎だった。



「何で十番隊に何か来てんだ?」



「ほら、こっちに座れ!」



「ったく」



ルキアの隣に座る。

その途端、その目の前の場所で花火が打ちあがった。

色とりどりの花火が、真夏の夜を彩る。

恋次は思わず黙り込んでしまった。



「……何やってんだ?お前」



「貴様の誕生日だろう、明日は」



「だからって何で花火……」



「兄様に頼んだのだぞ。……恋次にみてもらいたくてな」



「アリガトよ」



ルキアの頭を恋次がガシッと撫でた。

流石、貴族の朽木家と言う時であろう。

白哉の凄さが分かる。



「っつうか何で十番隊の上でみてんだ?」



「日番谷隊長と雛森副隊長がこの場所が良いと教えてくださったのだ」



「…そう言う訳か」



「どうやら日番谷隊長の誕生日の日に此処で花火を見たらしい」



十番隊隊舎でみた、という話をルキアは聞いたのだ。

書類を渡している間に。

それで此処に場所を決めたのだと。



「ま、アリガトよ、ルキア」



「礼を言われる筋合い、私にはないっ!ただ…恋次に喜んでもらいたかっただけだぞっ!」



「俺はすっげー嬉しいや」



思い切り恋次はルキアを抱き締めた。

そしてそのまま、2人は花火を見続けた。

恋次の誕生日が終わる、その時間まで。



→あとがき




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