BLEACH
□ギン乱短編集
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「な、な、何でアンタが此処にいんのよっ!?藍染についてったじゃないっ!」
「乱菊……スパイってもん、知っとるか?」
「………っ!?」
「ボクはそれやっとった」
いつのまにか、普通に話せるようになっていた。
そしてギンから出た言葉に驚いた。
ギンが藍染を裏切った、と言う事に。
「いや〜大変やったんよ?乱菊には会えんわ、敵のフリしなあかんし……」
「ホントにホントなの?」
「あぁ、本当や。今隊首会終わってこっちにすっ飛んできたんよ?」
「どれだけ心配したと思ってんの……私に何も言わないで…」
「乱菊に言ってしまうと気持ちが緩んでしまいそうで怖かったんよ」
乱菊はギュッとギンの事を抱き締めた。
強く、強く。
そして先ほどとは違う、温かい涙があふれてきていた。
日番谷は先ほど、ギンの報告を聞く為に出かけたのであった。
「会いたくて、会いたくて、しょうがなかったんだから……」
「ボクも一緒や、乱菊」
静かに唇を合わせる。
それがどんなに待ち望んでいた事かがすぐに分かる。
「乱菊な、ボクと一緒に三番隊やらへん?」
「三番隊?でもどうして……?」
「隊長が一気に2人減ったから、再編成しなくちゃいけないらしいんよ。そこで隊長となる人達が、決めるらしいんよ」
「アンタと、一緒の隊になるって事?」
「乱菊となら仕事が出来るんよ。副隊長やってくれへん?」
「ギンの頼みなら……いいよ」
少し先の話だが、コレは決まっていた。
隊長が2人消えた事による、再編成。
「ほな、2年後、一緒の隊で働き出すんやな」
「何か想像つかない」
「ボクもや」
2人の幸せな生活はスタートした。
→あとがき