BLEACH
□ジン遊子短編集
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文化祭
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「ジン太君さ、私の高校の文化祭来ない?」
「文化祭?」
遊子が聞いてきた事にあまり興味を持っていないジン太。
頬杖をつき、そっぽを向いていた。
「うん、私の店、喫茶店とかやるんだ」
「服装は?何か着替えんのか?」
「うん、女子はメイド服着る予定」
「……行く」
メイド服と聞けば行かざるおえない。
大切な彼女が誰かに狙われてしまう。
それをジン太は考えたのだ。
「遊子の尻を誰かに触られる訳には行かねえ」
「何言ってるの!ジン太君!」
「オレはマジの事言っただけだけど?」
ジン太の言葉に顔を赤く染める遊子。
ジン太が昨年、中学に上がる時に告白した。
遊子はもう高校2年になっている。
「…でもさ、実はその事もちょっと思ってたんだ」
「尻触られる事をか?」
「お尻じゃなくても、手とかも必要以上に触られたくないしさ……」
「わーったよ、オレが守ってやる」
「有難う♪」
遊子と言えば綺麗な金髪が特徴的になっていた。
スラリと伸びた足は白く、可愛いと評判なのだ。
それをジン太は勿論、知っていた。
―
「ぁ…ジン太君!」
「……ったく、こんな時間に呼びやがって…」
「ゴメンね」
「何々〜?遊子の彼氏?」
「うん、そうだよ」
「もう!何を堂々と!」
「私をガードしてくれるんだって」
朝の始まりの時間から遊子はジン太を呼んでいた。
ジン太はしっかりと定時に来ていた。
遊子はジン太を一席に案内する。
するとジン太の周りに女子が集まってくる。
ジン太自身もかなりモテるのだ。
身長は殆ど伸びてしまい、中2にしてはかなり高い方となっていた。
「タメなの?遊子」
「ううん。3つ下」
「嘘〜!こんな大人っぽいのに中2?」
「そうだよね?ジン太君」
「…あぁ」
女子達はやはりジン太を見ていた。
普通に高校生に見えるその容姿のせいで。
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