D.Gray-man

□アレリナ短編集
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ウエディングドレス





「わぁ……凄いですね」
「本当に凄いね、アレン君」


2人揃ってショーウィンドーを眺めていた。
そこに飾られていたのはウエディングドレス。
流行りだしてからは百年近く経っており、大分デザインも変わってきていた。
輝きを放っているウエディングドレスに2人とも、目を奪われていた。


「……お客様?」
「すいません!ちょっと見とれてしまって……」
「ご試着なさって見てはどうですか?」
「結婚も近いし、着てみない?アレン君」
「はい、いいですよ」


ニッコリと微笑むアレン。
そんなアレンを見て、リナリーは試着を決めた。
アレンもスーツを身をまとう。
しばらくして、リナリーが試着室から出てきた。


「……綺麗ですよ、リナリー」
「有難う、アレン君」


リナリーはニッコリと微笑む。
綺麗なウエディングドレスに身を包むリナリー。
アレンは思わず、口が開いていた。


「アレン君、口開いてるよ?」
「アワワッ」
「アハハ」


アレンの慌てぶりにリナリーは笑った。
その声にアレンも思わず笑ってしまう。
その時だった。


「ぁ…アクマですよ、リナリー」
「行きましょ、アレン君」
「えぇっ!?この格好で、ですか?!」
「だって着替えてる暇ないでしょ!?これに決めた、って事でいいでしょ!?」
「…まぁいいですよ」


突然、アレンはアクマの反応に気付いた。
一緒に店を飛び出す。
飛び出す寸前にアレンは名刺をカウンターにおいていった。
そしてアレンとリナリーは宙を浮いていた。


「「イノセンス発動!」」



2人揃ってイノセンスを発動させる。
そしてアクマに向かって構えた。


「リナリー、行きますよ?」
「了解、アレン君!」


2人揃って息の合ったプレーを見せる。
アレンが腕をまわすと同時にリナリーも蹴りを入れる。
そのタイミングが交互になっており、どちらの攻撃も人に当たる事はない。


「…ふぅ、大丈夫ですかね」
「そうみたいね」
「ママ!見て!花嫁さんが宙を浮いてるよ!」
「あら、あそこには男の人も浮いてるわね」


そして思い出す、自分達の格好。
動き辛さが無かったために忘れてしまっていた。
リナリーは今、華麗に舞っていたのだ。
ウエディングドレスを着て。


「わー、スゲェ」
「ちょっとちょっと、凄いよ!」


次々と観衆が集まってくる。
リナリーもアレンも何となく、動けなくなってしまった。
屋根の上で立ち止まる。


「…どうしますか?リナリー」
「……どうしよっか、アレン君」
「とりあえず、逃げちゃいましょうか」
「えぇ」


2人揃って教団に向かって屋根を走り出す。
この格好のまま。


「…なーんで2人とも、そんな格好してるんさ?」
「僕らが、ショーウィンドー見てたら、店員さんが着てみませんか?って言ってきたんですよ」
「そしたらアクマが来て、このままの格好で戦ってたら観衆が集まっちゃって……」
「僕らは此処に戻ってきた、と言う訳です」


教団に戻ると逆にかなりの視線を集めた2人であった。



―――――――――――――――

アレリナのウエディングドレスネタ、実は結構前から考えてました。
その格好のまま、アクマと戦う、と言うのを。
リナリーはかなり綺麗に舞いながら戦いそうです。
アレン君もなかなか。
それを通行人が目撃する…と。
なんともギャグにはふさわしいネタとなってました。
今までのとは別バージョンですね。
コムイが許してて、婚約済みのバージョンです。
でも、リナリーが結局は脅したんでしょうかね。
「兄さんが許さなかったら私、アレン君と駆け落ちしてみせるから」
とか言ってね。(笑
それは流石に嫌なので仕方なく許した、と言った感じでしょうかね。
最強です、リナリーは。(笑



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2007年9月24日




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