D.Gray-man

□アレリナ短編集
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サクラ





「うわぁ、綺麗な花びらですね」
「神田の親友って人が教団に大量に送ってきてくれたんだって」
「そうなんですか」
「神田は必死に否定してたけどさ。そんなんじゃねえとか言って」
「神田らしいですね」
「うん」


中庭に、ピンク色の絨毯が出来上がっていた。
花びらの、絨毯。
その周りにはまだ小さい木がいくつも植えてあった。
神田の親友を名乗る人からの贈り物。


「なんて名前なんでしょうか……」
「桜、って言うそうよ。神田が言ってたわ」
「馬鹿の神田でもそれぐらいは知ってたんですか」
「そうみたい」


何となく、笑いあった。
アレンはリナリーと2人きりの時間がとても楽しかった。
今日は偶々中庭で会っただけなのだが。


「容赦ない恋愛は好きですか?」


突然、アレンはそう口に出した。
リナリーはアレンの方をジッと見た。
顔は完璧に驚いた顔をしていた。


「ア、アレン君?」
「もっかい聞きますよ、リナリー。容赦ない恋愛は好きですか?」
「好きですか?って聞かれても……アレン君とのなら好きです」
「…決定ですね。今日から僕とリナリーは恋人同士です」
「アレン君っ!?」


答えてしまった自分もいた。
アレンはニッコリとリナリーに向かって微笑みかける。
その笑顔に思わずリナリーも笑った。
アレンがそっと手を差し出せば、リナリーはその手の上に自分の手を乗せた。


「兄さんはどうするの?アレン君」
「コムイさんには内緒で付き合えばいいんですよ。部屋以外じゃ恋人に見せない、って言う奴です」
「でも、私に出来るかな?」
「リナリーなら絶対に出来ますよ。仕事とプライベートを分ける事ぐらい」
「そっか、有難う」
「いいえ」


最大の敵、コムイがいる。
しかし仕事とプライベートを分ける事によってそれは解消された。
イチャつくのは部屋の中だけ、そう言う決まりにすればの話だ。


「そう言えば明日から一緒に任務ですよね?リナリー」
「えぇ、明日からはベルギーよ?」
「じゃあその任務の合間をぬってデートしましょうか」
「で、で、デート?」
「嫌ですか?」
「…嫌じゃないけど…」
「じゃあ決定です」


翌日の任務で2人は一緒に行く事になっていた。
なので2人の初デートはベルギーとなった。



―――――――――――――――


久々のアレリナでした。
シリーズ化してる告白話。
セリフは前に載せてましたんでそのままです。
神田の親友は勿論彼女さんです。
だけど神田は恥ずかしいので秘密にしてます。
2人の初デートはベルギーとなりました、何となく。
探索部隊の1人が一番最初に知ります、二人の関係を。
アレンの圧力でコムイなどには一切言えないですが。



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