D.Gray-man
□ラビミラ短編集
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出会いはナンパ?
―
カウンターテーブルの上に置かれたアイスコーヒー。
ストローで氷をかき回す。
先程からガラス越しの道を見ていた。
親友であり幼馴染の1人の神田ユウと会う予定であった。
しかし幾ら待っても神田は来なかった。
暇だから人間観察をしていた。
「あの……隣、いいですか?」
「隣にはユウが……」
突然声をかけられた。
隣に神田の席を用意していた。
しかしその女性の綺麗さに驚いた。
す…ストライク!
「どうぞ、隣に座ってさ」
「有難う」
心臓が飛び出そうな思いをした。
ニッコリと微笑む彼女に鼓動が早くなる。
大人の女性、と言うイメージが強かった。
「何してるんさ?」
「えっと…勉強かな」
「勉強?大人でも勉強するんさ?」
「明日から私新任で教師になるから…」
「凄いさ!」
ラビの目が輝いた。
他愛ない話なのに楽しくてしょうがない。
新任で教師と言えば大体年齢の想像はつく。
「俺はラビって言うさ。えっと……」
「ミランダよ」
「ミランダさんは22歳さ?」
「ミランダでいいわよ。今年で25歳なの…大学に入り直しちゃって……」
自分との年齢差をすぐに考えてしまった。
ミランダが7歳年上であった。
7歳と言う差は結構大きな差であった。
男が年下と言う時には特に。
「ラビ君は20歳越えてないでしょ?」
「今年18さ」
「私ね、高校の教師になるの」
「そうなんさ〜俺は教師なんてぜってー無理さ」
「そんな顔してるもんね」
思わず笑い合う。
高校の教師と言えば自分と同じ高校になるかもしれない。
それだけで嬉しい。
「ミランダ!」
「…なぁに?ラビ君」
「メアド教えて!勉強教えてもらいたいんさ!それと…付き合ってもらいたいんさ」
「えぇ、喜んで」
赤外線でメアドを交換した。
出会って1日でこんな事になるとは思ってもいなかった。
ミランダも少なからずラビに何かを感じていたらしい。
ラビ自身は自分が天国に昇っているような気分であった。
「あの野郎……明日覚えとけよ」
「ユウぅ〜早く行こ」
「……分かったよ。明日ファミレス行った時、何でも好きな奴を頼めよ、ユキ」
「了解〜♪」
2人の様子を見る2人。
1人は呆れていて、もう1人は不思議そうに見ていた。
2人の周りにある甘い雰囲気を。
→あとがき