D.Gray-man
□ラビミラ短編集
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「覚えててくれたんさ?ミランダ」
『だって私が、ラビ君にしつこく聞いたじゃない。それにブックマンとコムイさんが話してる、って聞いたから…かわってもらったの』
「有難うさ、ミランダ」
『どう致しまして。続きは教団に戻ってきてからね』
「本当さっ!?」
『うん、誕生日パーティーも、プレゼントも用意してあるから』
「早く帰るさ」
『うん』
電話からでも分かる、ミランダの笑顔。
その笑顔を浮かべるだけでラビの顔も笑顔となる。
確かにミランダは、しつこく、ラビが誕生日を言うまで聞いていたのだ。
正確に言うと、誕生日を言わないと何もさせない、と言ったのだが。
『……じゃあ、気をつけて帰ってきてね、ラビ君』
「あぁ、分かったさ」
カチャリ、と電話を切った。
その瞬間にブックマンの蹴りがラビの頬を直撃する。
ラビは床に倒れこんだ。
「何さ!爺!」
「馬鹿者が、浮かれやがって。これでアクマが出てきたらお前は即死だぞ!?」
「……分かってるさ」
ラビの会話と日にちでブックマンは理解したのだろう。
ラビは嬉しさのあまり、眠れなくなっていた。
―
「槌使って教団まで帰るさ!」
「何馬鹿な事を言っておる。後少しでつくんだぞ?」
「関係ないさ!こっちの方が早い!早くミランダに会いたいんさ!」
「あほぉ!」
ラビがニョイ棒で帰ろうとしたのは言うまでもない。
→あとがき