D.Gray-man
□ラビミラ短編集
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年の差
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「ミランダって幾つなんさ?」
ふと気になってミランダに問いかけてみた事がある。
そう言えば自分はミランダの年を知らなかったのだと気付いて。
「25歳だけど?だいぶラビ君より年上でしょう?」
「7つお姉さんさ」
自分とミランダがこれほどまで年の差があるとは気付かなかった。
7つと言う年の差は少ないようで大きい。
「7つかぁ…」
「ミランダとの年の差でも考えてたんですか?」
「アレン!お前、何で知ってるんさ?」
「リナリーが前に聞いてたんですよ」
「ほぅほぅ…」
気付けば呟いていて、アレンに話をかけられた。
ミランダの年齢はリナリーがミランダと話しているときにチラッと聞いた。
アレンは意外に頭の回転が速い。
「歳の差なんて関係ないじゃないですか」
「7つだぜ?何か大きいと思わねえか?」
「そうですか?僕は20歳年上の方とデートさせられましたよ?」
「20歳上っ!?」
「えぇ。師匠の女性でして、無理やりされましたよ。めちゃくちゃ怖かったです」
(どんな恐怖体験してんの!?コイツ!?)
アレンとリナリーにも1つの歳の差があり、アレンが年下だ。
なので男が年下と言うのは気持ちが理解できた。
アレンは全く気にしていないが。
「愛さえあればいいんですよ、恋なんて」
「そうかぁ…」
「早くしないとミランダ、とられちゃいますよ?」
「え?」
「リナリーには皆手は出せないようなんですが、ミランダはガードいないですし」
「それって……」
リナリーにはコムイと言う人物が居るために男達は全く手を出せずに居た。
しかしアレンはコムイを気にせず、隠れて付き合っているために知る人は少ない。
知っているのは探索部隊の数名とエクソシストの数名のみだ。
任務の合間をぬってデートをしているために、探索部隊の数名には知られている。
「告白したもん勝ちですよ。先手必勝って奴です」
「先手必勝かぁ…」
「ミランダの場合、歳が歳ですからすぐに結婚しよう、とかありえちゃいますよ?」
「他の人とミランダが結婚って事さ?」
「えぇ。スピード婚になるんじゃないですか?」
「それは大変さ」
「なら早く告白しに行きなさい、ラビ」
「何かアレン、怖いさ」
「そんな事ないです」
最後はアレンの黒さが目立っていた。
そのままアレンは何処かへ歩いていってしまう。
ミランダの年齢を考えれば、アレンの言う事もわからなくない。
(ミランダに会いに行くか…)
ラビはミランダの部屋に向かって歩き出した。
→あとがき