D.Gray-man
□ラビミラ短編集
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幸せ
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「綺麗さ、ミランダ」
「有難う…ラビ君」
綺麗なウエディングドレス姿のミランダ。
そこにラビが来ていた。
2人の結婚式。
「……ラビ君、ブックマンなのよね」
「そうさ。エクソシストの仕事が終わったら、オレはブックマンの仕事に戻るんさ」
「……寂しくなっちゃうわね」
「そんな事ないさ。オレの元々の使命はそっちだし、ジジイもそれを望んでるはずさ」
「そっかぁ……」
「勿論、ミランダも連れて行くさ」
ラビの言葉にミランダは目を丸くした。
ラビは本来、エクソシストではなく、ブックマンだ。
本来ならブックマンを継承した時にラビと言う名は捨てるはずだった。
しかし、皆の反対が凄かった為、教団ではラビのままだ。
「私…足手まといになっちゃうわよ!?ラビ君の!」
「そーんな事ないさ。ミランダはオレの心強い味方さ」
「………」
「ミランダはオレを愛してくれてる、それだけでオレは十分さ」
「有難う」
ミランダも精一杯、頑張ってきた。
ラビの手伝いが出来るように。
それをラビはちゃんと知っていた。
「ラビ君……」
「何さ?ミランダ」
「……私…幸せになれるのかしら」
「当たり前さ」
「でも…不幸体質なのよ!?私は!」
「オレは幸運体質さ。ミランダと会えたんだから」
「…ラビ君ったら」
笑い合う。
不安に思った事が一気に吹き飛んだ。
ラビはミランダの頭をポンッと叩いた。
「幸せは自分で掴むものさ。これから、オレと一緒に生活して、もっともっと幸せになるんさ」
「えぇ」
「失礼しまぁす」
「カレン、アイリー、来たんさ?」
2人の所にやってきた、小さなエンジェル。
1人は茶髪でもう1人は黒髪。
2人とも、小さなドレスを身にまとっていた。
その後ろから入ってくる女性。
「お待たせ。もう…アイリーったらトイレって叫んじゃって……」
「リナリーちゃん、元気そうね」
「宜しくお願いしまぁす、ミランダさん」
「ラビさん」
ニッコリと微笑む一同。
そして式へと向かう為、ミランダとラビは立ち上がった。
→あとがき