BLEACH

□一織短編集
2ページ/10ページ







「お、おはよっ♪一護君」
「……おはよ、織姫」


一護は恥ずかしくてそっぽを向いていた。
初夜の次の朝だった。
それは何とも、一護には恥ずかしかった。
何度、織姫と同じ布団で寝たからといって。





結婚しました




「……ぇ?黒崎、結婚するのか?」
「…まぁ、する事になった」
「する事になったって……まさか井上さんがプロポーズしたとか?」


一護は雨竜と話していた。雨竜が一番最初に友達に結婚を伝えた人だ。
自分と織姫に大きく関わっている人だから。嫌ではあるが話は合う。
一護の顔はほんのりと赤く染まる。
それは肯定の意味をしていた。


「……逆プロポーズか。井上さんもなかなかやるね」
「あんな風に先にされちまうとは思わなかったんだよ…現世で結婚しときたいとか…」
「井上さんらしい言葉だね。確かに現世で結婚しとけば向こうでは常に夫婦だ」
「…そう言う事が狙いらしい」


織姫は突然、意味の分からない事を口にしていた。
それの続きだと思っていた、逆プロポーズ。
織姫は本気だったのだ。
なので、しっかりと一護が織姫にプロポーズをし、結婚となった。


「…尸魂界に行くんだろ?」
「……あぁ。七番隊の隊長と副隊長になるんだと」
「僕とみちるも技術開発局に勤める事になったからな」
「ププ……ッ、死神嫌いのお前が技術開発局かよ……っ」
「五月蝿い!野望の為には必要なんだよ!」
「洋服屋開くんだろ?」


雨竜だってみちると良いお付き合いをしている。
一緒に尸魂界に行くのだと。
洋服屋を尸魂界で開くのが夢なんだと言っていた。


「いっちごーっ!」
「何だよ、親父」
「織姫ちゃんと付き合ってんだろ?」
「……何だよ、突然」


半年ほど前、一護の部屋に入ってきた一心は来るなりそう言った。
織姫が言うには意外と一心とは気が合うらしい。
なので仲良いといっていた。


「そこで、こんな計画を用意してみましたーっ!」


ジャジャジャン、と声で言ってから一心は紙を取り出してきた。
そこには大きな筆の文字で“織姫ちゃん同居計画”と書かれていた。
思わず口をあんぐりを開ける。
一心が何を言っているのか理解出来なかった。


「何言ってんだ…?親父」
「織姫ちゃんを、この家に住ませてあげようと思ってな」
「意味が分からねえ。何で井上がこの家に住むんだ?」
「織姫ちゃんは可哀想な事に1人暮らしをしてるそうじゃないか。だから、この家に呼んであげるんだよ」
「……部屋は?」
「そりゃー一護と夫婦なんだから一護の部屋だろ!」
「夫婦じゃねえよ!」


それから一時間、一護は一心に説得させられていた。
ずっと話を聞いているとそれは自分が織姫の事を気に入っているからとか言い出していた。
仕方なく、その計画を織姫に伝える事にした。


「その…一緒に住まねえか?」
「同棲って事ですかい?黒崎君!?」
「…まぁそんなとこ」
「何処に住むの?私の家?」
「…その、俺ん家に来いって親父が言うんだよ」
「え?黒崎君家?」


織姫は口をポカーンとさせていた。
同棲、と言う言葉を聞くと良いイメージばかりが想像できた。
毎朝、一護に朝食を手渡す姿。
一緒に隣同士で寝る姿。


「親父が井上の事かなり気に入って、1人暮らししてんなら俺ん家来いって……」
「いいの?本当に行っちゃっても?」
「…あぁ」


嬉しそうに織姫は微笑んだ。
ニッコリと笑顔を作る。
そんな織姫に一護も思わず笑った。


「……じゃあ、住ませてもらいます」
「あぁ、いつでもいいからな」
「じゃあ明日から!」
「明日!?…まぁいいけどよ」
「有難う、黒崎君」
「いや、俺は別に……言い出したのは親父だしよ……」


早速家に挨拶に行かなくちゃね、と織姫は笑いながら言った。
1人暮らしをしばらく続けてきて、寂しい思いもいっぱいしてきた。
だから、一護と暮らせるのが本当に嬉しかった。


「尸魂界でも宜しくね、一護君」
「あぁ…お前は絶対、俺が守る」
「有難う」


織姫は副隊長になった後、ルキアから鬼道を学ぶ事が決まっていた。
少しでも自分を守れるようにと。
ついでに斬魄刀の事も教わるらしい。
2人の戦いは幕を開けた。




――――――――――――

新婚ネタと言うか何て言うか…よくわからないモノ。

織姫は大分前から黒崎家に住んでます。
一心の猛烈な誘いによって。
全て世話してもらってます。
結婚は高校3年の一護の誕生日以降って事で。
織姫なら逆プロポーズすると思います。
一護も一護で後でちゃんと、自分からもすると思います。
2人には幸せになってもらいたい!



一織トップへ



2007年9月9日




次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ