青い星

□再会と悲しみ
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「ここ、何処アルか」
そう呟いた神楽の声がやけに辺りに響いた。
彼らがいるのは腐乱した臭気を放っている死骸の上。
つまりは戦場。
そして空は雨模様だった。
「銀ちゃん達はどうしたアルか」
神楽の悲痛そうな声が辺りに響く。
「とりあえず誰か人を探すぞ」
その土方の声に頷き、移動し始めた時だった。
死骸の上に人を見た。
白い髪に白い羽織…いや、戦装束と言ったほうがいいだろう。
それを血に染めた一人の青年を。
「銀…ちゃん?」
その青年は空を眺めながら涙を流していた。



「なぁ先生、あんたがいなくなってからよく思うんだ、俺はアイツらを守れているのか?俺の手からは大事なもんがこぼれ落ちちまう」
そう言いながら手を空に伸ばす彼は痛々しかった。
トリップ組はその姿から目が放せなかった。
その時、少し離れたところから一人の青年が近づいてくる。
「…やはりここにいたか…銀時…バカが探している」
「…ヅラか…晋助は?」
「ヅラじゃない桂だ…アイツは部屋にこもっている」
「…そっか…」
「帰るぞ」
桂がそう言うと二人は歩き出した。
「アイツらを追うぞ」
土方のその声で二人の後を追い始めた。
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