運命

□宝物を見つけたときはワクワクするのが子供だ
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赤に染まった箱を開けると、そこには見覚えのある人物が入っていた。





「銀ちゃん!」

その箱に入っていたのは、どうやら刀で斬られた様子の腐れ縁集団のうちの1人、土方十四郎だった。

「ちっ」

どれくらい放置されていたのかは分からないが、意識を失っている。
神楽と二人がかりで箱から出すと、服を脱がせ、傷口を見た。
どうやら傷口は一ヶ所のようだが、斬られた場所が悪い。
直ぐ様治療が始まった。
銀時自身、戦争時に治療にあたっていたこともあり、多少の治療なら出来る。
傷口を拭いつつ、止血を頼み、出来るだけ丁寧かつ素早く治療を進めた。


治療を終える頃には昼になっていた。




治療を済ませた土方を、奥の部屋に寝かせ、看病は二人に頼んだ。
屯所に連れていきたいのは山々だが、今の状態で連れ出すことは出来ない。
それに下手人が分からないのだ。
無闇に連れ出して襲われたらひとたまりもない。
銀時が向かうのは一番攘夷活動に詳しい男のもとだ。
桂小太郎。
その桂の隠れ家に着くと、扉を叩いた。




               
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