FLAME ROID

□episode1=灼熱の鋼鉄武人:第三話
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まるで大した事無かったかの様にそう呟く悠灯。

「悠灯君!大丈夫かっ!?」

セットを組み立てていたスタッフが悠灯にそう聞く。

「あぁ〜、全然大丈夫っすよ!」

悠灯はそう言うと足場をその場に置き、椅子を取りに行った。

「ここ置いときますね〜」

それを見た雪斗は、

「やっぱり何かあったのか………。3年前に………」

誰にも聞こえない声でそう呟いた。





悠灯達が椅子を並び終えた頃、東京ドームにAKB48とその姉妹グループが現れた。

「えっ?あんなに居たっけ………?」

悠灯は姉妹グループまでも同じAKB48だと勘違いしそんな事を言っていた。
すると、全員を代表してAKB48チームAのキャプテン・高橋みなみが挨拶をする。

「あ、チビのリボンキャプテンだ………」

悠灯はみなみの第一印象のままそう呟いた。

「おはようございます!AKB48、SKE48、NMB48、HKT48、JKT48です!」
『おはようございます!』

みなみの挨拶を切欠に全員が一斉に挨拶をする。
そんな中、悠灯は隣に居た雪斗にこんな事を聞いていた。

「なあ、SKEだのNMBだのって何なんだ?あれ全部でAKBじゃないのか?」
「はあ?あれは姉妹グループだよ」
「姉妹?」
「ああ。AKBは東京の秋葉原ってのは知ってるよな?そんでSKEは名古屋の栄、NMBは大阪の難波、HKTは福岡の博多、JKTはインドネシアのジャカルタを拠点に活動してんだよ」
「すんげぇな………。てか絶対全員覚えらんねぇ………」

悠灯がそんな事を言っていると、雪斗は思い出したかの様に言う。

「あ、それに中国の上海にSNH48、台北にTPE48が出来るって話だ」
「もう何でもありだな………」

ここまで来ると、悠灯も呆れていた。
そうこうしている間に彼女達は準備体操を始める。

「よし、悠灯。機材運ぶぞ」
「ああ」

雪斗は悠灯にそう促し、スタッフ達は機材を運び始める。
だが、ここでも悠灯の異常な行動が現れた。
さっきまで準備体操をしていた彼女達の視線は一点に集中していた。
何故か?
それは、

「よっ、はっ」

悠灯が2人がかりでも苦労する機材を片手で運んでいたのだ。
すると、

「お兄ちゃん!」
「うえっ!?」

鈴蘭が怒りを露にしながら悠灯に近付きでみんなに聞こえない様にこう言う。

「なんだよ?」
「なんだよじゃないよ!みんなの前でその力使っちゃ駄目でしょ!?みんなを見てよ!」
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