FLAME ROID

□episode1=灼熱の鋼鉄武人:第七話
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「ぐあああ!」

フレイムロイドはそのまま地面に落下する。

「くっ!」

フレイムロイドは何とか立ち上がるが、そこにアボミリューションが現れ、

「っ!?」
「終わりだ!」

フレイムロイドを上から何発もパンチを浴びせる。

「ガアアアア!」
「ぐあああ!」

アボミリューションが攻撃を止めると、さっきまで普通だった地面が大きく陥没し、そこにぐったりと倒れ、全く動かないフレイムロイドが居た。

「ふん!他愛もない!」

アボミリューションはそう言ってフレイムロイドを見下ろす。

『風太、トドメだ』
「…………ああ」

ウェントスの言葉にアボミリューションは何故か戸惑い気味に頷き、右腕を振り上げる。

『おい!悠灯!悠灯!しっかりしろ!』

イグニスは悠灯に必死に呼び掛けるが、フレイムロイドは気絶しているのか、全く動かない。
そしてアボミリューションの腕が降り下ろされたその時。

「何っ!?」

急にフレイムロイドが起き上がり、アボミリューションの攻撃を避ける。

『えっ?どういう事だ?悠灯は起きていないのに………』

そう、現在フレイムロイドは悠灯の意思とは関係なく動いているのだ。
フレイムロイドは飛び上がり、その場から退散する。

「待て!」
『いや、いい』

アボミリューションはフレイムロイドを追おうとするが、ウェントスがそれを制止する。

『今は放っておけ。まずはあの計画の最終段階に取り掛かるぞ』
「わかった」

そして、アボミリューションもその場から去っていった。





自動で動き出したフレイムロイドはそのままA.Yタワーに帰還した。

「成功した!」

敦子が驚きながらフレイムロイドに近付く。

「遠隔操作機能を付けて正解だな」

秋元はそう言いながら腕を組んでいた。
そう、フレイムロイドにはA.Yタワーから遠隔操作出来る機能が装備されていた。
だがこの機能は、悠灯の意識とリンクしており、悠灯の意識が無くなると、A.Yタワーからスーツを遠隔操作出来る様になるという優れものだ。
そんな事を説明している内に、敦子はスーツを解除し、悠灯を抱えソファーまで連れていく。

「重っ!」

敦子はそう言いながらも何とか悠灯をソファーに寝かせる。
すると、

「うっ!こ、ここは………?」

悠灯が目を覚ます。

「あ!悠灯大丈夫!?」

敦子が救急箱を持って悠灯に駆け寄る。

「俺、何でここに………?」
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