FLAME ROID

□episode1=灼熱の鋼鉄武人:第六話
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悠灯のフレイムロイドとしての初戦闘の翌日、悠灯はいつも通りの朝を迎えていた。
悠灯が朝食を作っていると、ソファーに座りながらテレビを観ていた鈴蘭がこう言う。

「ねぇ、昨日の怪物とフレイムロイドっていうヒーロー、何なんだろうね?」
「うぇ!?」

まさかその事を聞かれると思っていなかった悠灯は間抜けな声を出す。

「どっから声出してるのよ?」
「鈴が変な事聞くからだろ!?」

悠灯はそう言いながら、朝食をテーブルに並べる。

「ほら、飯出来たぞ」
「うん!」

悠灯がそう言うと、二人は席に着き、手を合わせる。

「「いただきます」」

二人はそう言うと、朝食を口に運ぶ。
すると鈴蘭は再びあの事を聞く。

「ねぇ、フレイムロイドってどう思う?」

昨日の一件で、フレイムロイドの事は世間に知れ渡っているらしい。
何でも、フレイムロイドと言う名が広めたのは、昨日助けた大島優子なんだとか。
だが悠灯としては、世間に知られるのはあまり好都合じゃなかった。
悠灯がそんな事を考えていると、

「ちょっとお兄ちゃん!聞いてる?」
「えっ!?あ、ああ何?」

鈴蘭に声を掛けられ我に帰る。

「どうかした?」

鈴蘭が心配そうにそう聞く。

「何でもない。ちょっと疲れてるのかもな」
「あんまり無理しちゃ駄目だよ?」
「ああ。ありがとう、鈴」

悠灯がそう言うと、鈴蘭は笑顔で頷く。



朝食を食べ終え、鈴蘭は仕事に向かった。

「いってきます!」
「いってらっしゃい」

悠灯は鈴蘭を見送ると、

「さて、俺も行くか〜」

悠灯はそう言って、仕事に行く支度を始める。





劇場に着いた悠灯はいつも通り仕事を始める。

「おい、悠灯」
「ん?」

悠灯は誰かに声を掛けられ振り返る。

「あ、雪斗。久し振りだな」
「久し振りだな、じゃねぇよ」

悠灯に声を掛けたのは、作者も少し存在を忘れていた雪斗だった。

「作者が存在忘れんなよ!」
「何言ってんだ?」
「え?あ、こっちの話だ」

作者に突っ込んだ雪斗に悠灯は首を傾げる。
気を取り直した雪斗は話始める。

「お前、最近仕事どうしたんだよ。あんま来てなかったけど」
「ああ、ちょっと体調悪くてな」

当然、強化スーツの訓練をしていたなんて言える訳なく、とりあえずそんな嘘をつく。

「お前が体調崩すなんてな」

だが雪斗は明らかに疑いの眼差しを向けていた。
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