銀土小説

□ボカロ 拘束プレイパロ
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(この妄想小説は、ボカロの[拘束プレイ]を聴いて創ったものです)

俺には、身体の関係を持つ男がいる。
ただし、彼が好きなのは女装した男、パー子だ。
俺の事は……

夜を越して、朝がやってくる。
夜通し愛を確かめ合った、想い人の彼はまだ熟睡中だ。
俺は彼の携帯のメールを覗き見る。勿論、その内容が昼間会えばケンカばかりしている、坂田銀時に向けられるわけはない。
中には…、女体と化した俺へのメールと、名も知らないような奴らとやりとりが残されていた。
おそらく真選組隊士なんだろう。…だが、俺には言い表しようのないムカムカが胸の奥からこみあがっていた。
こいつらは、お前にとっての何なんだよ、ねぇ。

街をあるくと、俺はすぐ彼の姿を見つけられる。
話しかけたくても、抱きしめたくて仕方なくても、男の姿の俺にはできない。
ホントは昼間でもお前と一緒にいたいんだけど、天人由来の女体化するあの劇薬は、12時間以上時間を置かないとまた使用出来ない。
仕方ないので、彼の後ろをついていくしかない。
彼の視線を追いかける。
それは時々、マヨネーズや煙草に向けられたものであったが、出来の悪いドSな部下、ストーカーに勤しむ上司や、地味に人をおちょくってくる直参の部下を追っていたり、
なぁ、
そんなもんみている暇があるならさ、
じっと見つめてる俺の視線を感じてよ……

こんなにいい女が側にいるのに、こんなに想っているのに…
どうしてお前ってやつは
俺の気持ちが解らないの?

夜がまたやってくる。
女装は完璧だ。
俺は[銀時]としてではなく、[パー子]として彼に抱かれに行く。
今日も見た、他人に向ける彼の視線を脳裏から振り払って……
そろそろ、イクよ、土方。
…俺じゃなきゃだめな心にしてやるから。

情事を終わらせた後、
俺は、男の姿のままじゃ到底聞けないであろう質問を彼に尋ねる。今日は何してたの?
…誰と過ごしていたの?
彼はたいてい、疲れているのか二言三言しか返さない。
俺も、こんな事を問いても、自分が苦しむだけだってわかってる。だけど、俺はやっぱり、コレを問い詰めないと気が済まないんだ。昨日も、きっと明日も。
俺はコレを繰り返す。
こんな事をしてても、きっと後悔するよな。
信じてるけど、不安なだけだ。
わかってる。
解ってる?
土方…

俺は、実はな。
お前に抱かれているだけでこんな醜い感情でいっぱいになるんだ。俺から、嫉妬、自己嫌悪、忘れさせて……
まだ足りないんだ。
ずっと愛し合っていたい……
だからもっとキスしてよ……

お前の腕の中で、今気付いてしまった…
愛という言葉に拘束されていたのは俺の方だったんだ……
お前から受ける痛みさえも俺は喜びに変えてしまえるんだから。
もっとキツくしてよ、
もっともっともっともっともっともっとイカせてよ…

さぁ、覚悟は出来た?
俺はお前を縛ろうとしていたけど、結局縛られていたのは俺の方だったな。
惚れちゃったんだから仕方ないよね?
我が儘なお前でもいいからさ、
俺以外をみててもいいから、
お前じゃなきゃだめな俺も愛してよ。
 

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