銀土小説
□ディズニーシーの奇跡 そのに
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あまりの人の多さに、開園時間が三十分早くなり、8時に門が開いた。
早速、俺は土方と二人っきりになるために皆にこう提案することにした。
「俺と土方で、混雑する前に『トイストーリー○ニア』のチャストパスとってくるからよ、門くぐったら俺にチケット渡してくれ」
「何で俺も!?」
いや、ノリ悪ぃよ土方。
そこはついてきてよ。頼むから。
「わかりやした。じゃ、そういうことで頑張ってくだせェ土方さん」
おっ、流石はドSバ…、王子。
土方の苛め方がわかってるじゃねぇか。
「トイストー○ーマニアって、あの新しくできたアトラクションだろ?そりゃあ助かるな」
バカ杉も便乗したので、土方は仕方無く、
「わかったよ」
と言った。空気の読めるヤツで嬉しい。
ゲートをくぐり、チャストパスを取るまでの二人きりの時間をどのようにして楽しもうかと思い描いていたが、それは呆気なく崩れる。
「オイ銀時!!走るぞ!!」
辺りを見渡せば、人、人、人!!
かなりの人々が、いっせいにチャストパスをとるために走りだしたのだ。
こりゃ、甘い時間なんてねェな。