バスケ部
□嘘
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「私、むっくんのこと嫌いかも」
お菓子を食べる紫原の隣でぼんやりと言った。
「……」
お菓子を食べていた紫原の手が止まる。
「……むっくん?」
多少心配になり、顔を覗き込んだ。
「……ホントに?」
悲しそうな顔をしてこちらを見る紫原を見て慌てて言い直す。
「嘘嘘! 嫌いな訳ないよっ! ごめんね」
「嫌いじゃない? じゃあ……好き?」
首を傾げて尋ねる紫原に思わずドキリとしてしまう。
「う……うん。好き……だよ?」
「よかったー」
ぎゅっと抱き寄せられる。
「俺も大好きー」
ぎゅーっと抱き締められ、思わず頬を赤くした。
――嘘をついてもいい日――
でも君にそんな顔をさせてしまうなら二度と嘘はつかない
『結局、言いそびれちゃった……』
本日はエイプリルフールなり。
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