バレー部
□イヤなんだけど
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「ツッキー」
「……」
不機嫌な顔で振り向くとそこには笑顔の君。
「前も言ったと思うけど」
ため息をつくが君には伝わっていないようだ。
「?」
不思議そうに首を傾げる君に再び言う。
「ツッキーって呼ばないでくれない?」
「えー」
不満そうな苦笑い。
「……」
「ツッキーツッキー」
嫌がらせの如く呼んでくる君のことを見据える。
「ねぇねぇ、ツッ――」
まだ呼ぼうとする君の口を顔を近づけて強引に塞いだ。
「次呼んだらホントに許さないから」
意地悪く笑うと呆けている君がいる。
そんな君を置いて勝ち誇った気持ちで歩き出した。
――次呼んだら……
『ホントに何するかわからないよ?』
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