闇茜の天使

□T ReBirth
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いつもと変わらない時間に、いつもと変わらない道。

いつもと同じように、いつもと同じ友達と帰る。


唯一いつもと違うことと言えば、今日がどしゃ降りの雨の日、だということ。

だが、今朝見た天気予報のお蔭で、午後から突然降りだした雨にも対処できている。


普段となんら変わりもしない日









いつもみたいに友達とたわいもないお喋りをしながら、登下校時には必ず通る交差点に差し掛かる。

雨で霞んだ前方に、かろうじて歩道の青信号が見えた。



「あ、ちょうど青信号みたいだ」

「ホントだ。渡ろ渡ろ」



先に横断歩道を渡りだした友人の後に続き、私も道路に足を踏み出す。





突然。














キィ―――!!












何かが擦れるような音に少し遅れて、全身に感じる衝撃。

友達が呼んだ私の名前が遠くに聞こえた。












そうだ。もう1つ、いつもと違うことがあったんだ。雨以外にもう1つだけ。












視界に見えたのは、怯えた様子の友達と、雨。

私を呼んだ震える声は雨の音にかき消され、聞こえなかった。


私を轢いただろう車は視界には入らなくて

体の痛みが消えると共に、私の意識は闇に沈んだ。






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