光の奏でる旋律

□04 知る者
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「さて……では、お話を聞かせてもらいましょうか。
こちらへどうぞ」


…現在の状況を整理しよう。


まず、朝起きたら、知らない部屋のソファーに寝かされていた。うん、ここからおかしいよね。
で、そこは、オリジナルイオンが執務をしてる最中だった。

気がついたら、心の中で思っていたことが口に全部出ていて、今から尋問されるところ…デスネ。



てか、いきなり敬語とか、怖いですイオン様…

笑顔のわりに纏ってるオーラが恐ろしいデス


わたしの中の何かが告げる。
これは逆らっちゃいけない相手だ。


大人しく、示されたソファーに座る。


「アリエッタから大方の話は聞いています。
異世界から来た、新たに星を導く人間。名は未来を知る者とありますから、レイといったところでしょうか?」

「はい。ですが、こちらの世界の名は、リートといいます」

「リートですね。古代イスパニア語で輝ける者という意味の。
アリエッタの報告にはなかったですから、後に決めたのでしょう」


あれ?ちょっと待て?
さっきから報告って、ヴァンからじゃなくて、アリエッタから?

何でアリエッタが知ってるんだろう?


「アリエッタ…?」

「あぁ。アリエッタは僕の導師守護役でね。ちょうど君の部屋の前で異世界の人が来た、という話を聞いたらしいんだ」


そういうことか。
あの日、部屋の外で感じた気配はアリエッタだったのか。

イオン様が口調を敬語に戻して、話を続ける。


「僕自身、その預言には興味あったので、ちょっと調べてみたのですが、秘預言に詠まれている存在を示す預言以外、貴女に関する預言は一切ありませんでした。
……正直に言うと、僕は貴女が羨ましい。預言に何1つ縛られていない貴女が」


イオン様は至極残念そうな声音でそう呟いた。

しかし、すぐに切り替わり、リートにとってまずい質問が繰り出される。


「それで、貴女はどこまで知っているんです?」





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