SLAM DUNK

□第1ゲーム
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そして、ファミレスについて数十分

「それでよぉ…」
『ごめんごめん。遅くなって。』

五人で話をしていると急いできたのか息を切らしながら顔の前で手を合わせて謝るなぎさがいた。

「おせーぞなぎさ。」
『だからごめんて。なかなか話が終わらなくて。』

そう言いながら花道の隣に腰を掛ける。

『それじゃあ。始めますか。』
「おう!!」

六人はそれぞれ自分の食べ物を注文する。

数分後

『別に先に食べてても良かったのに。』
「いや。悪いっすから。」
『そう?ありがとね。待っててくれて。』
「よーし。それじゃあ…」

「「「「「『いただきまーす!!』」」」」」

六人がそれぞれの頼んだものを食べる。

ーーー

『そう言えば、彼女は誰が好きだったんだい?』

ピタッ

なぎさが不意に花道が最後にフラれた女の子が誰のことが好きなのかを聞いてきた。その言葉に全員の動きが止まる。

『ん?どうしたんだい?』
「いや別に…」

花道はどんよりと暗いオーラを出す。

『なんだい?まだ引きずってるのかい?さっさと忘れろっていったじゃないか。』
「それができたら苦労しねぇんだよ!!」
バンッ!!

花道が机を叩く。
そしてその勢いで愚痴をこぼしてしまった。

これがいけなかった…

「けっ!!何がバスケ部の小田君だ!!バスケットの何が良いんだよ!!」

ピクッ

なぎさがその言葉に反応した。洋平達はまずいと思い花道を止めにはいる。

「おいっ!!花道!!もうやめ…『おい。』」

「「「「(しまったぁぁー!!)」」」」

いつもより格段と低い声を発したなぎさ。その声を聞いた洋平達も花道も一気に顔を青くした。

「な…なぎさ…?」

花道が恐る恐る声を掛ける。

すると…

ギロッ!!
『テメェー。バスケ馬鹿にすんじゃねぇぞ。』

ずっと俯いていたなぎさが花道を睨み付け声を発した。

「「「「「ヒィッ!!」」」」」
『バスケも知らねえようなヤローがバスケを馬鹿にすんじゃねぇよ。ぶっ殺すぞ。』

なぎさは普段優しいがキレるとかなり怖い。
優しき人ほどキレると何をするかわからないとか言うあれだ。

『あたしはなぁ、バスケのことを馬鹿にする奴は大っっっ嫌いなんだよ。』

がーーーーーん!!!

「きら…い…」
花道はショックを受け、机に突っ伏して泣き出してしまった。

『泣いて許されると思うなよ。糞が。』
「グスッ…グスッ…」

次から次えと花道の心に言葉が突き刺さる。

『謝れ。』
「ずびばぜんでじだ。」

花道は泣きながら謝ったため何を言っているのかわからなかった。

『あぁ?聞こえねぇよ。』
「ずいばせんでしだー!!」
ゴンッ!!

なぎさが少し凄むと花道は思いっきり机に頭をぶつけ謝った。

『………。今回は見逃してやるよ。だが次はないと思えよ。』
「はいっ!!ありがとうございます!!!」

花道は素早く立ち上がり頭を下げた。

『あたし今日はもう帰る。これお勘定。じゃあ。』

なぎさはそう言ってお金を置いて少し不機嫌気味のまま帰っていった。

ーーーー。

「………怖かったな。」
「ああ。俺後ろに般若見えたもん。」
「でも花道のあの慌てようはウケたよな。」
「でもそのあと…」

「…………。」
ズーーーーン……

そこには落ち込んでいる花道の姿が。

そんな花道を見て洋平達は溜め息をついた。
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