薄桜鬼

□定義
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       〜終 定義〜
















新選組は一先ず江戸に戻り、体勢を立て直していた。






私はそれよりも先に成せばならないことがあると言い、松本先生の所まで来た。


許可をもらえるとは思っていなかったけどでも、きっと土方さんは全てお見通しだと思う。









そんなこんなで私は松本先生の疹所を訊ねてきた。




『すみません』




私は扉の前で妙に緊張した声で呟けば、その声はちゃんと聞き取れたらしく
扉が開かれた。



「きみは……確か新選組にいた…」

『あ、巴藍です。あのお尋ねしたいことがありまして……』

「ん?なんだね」





大丈夫、大丈夫。


大きく深呼吸をして



『総司はどちらに?』



すると、目をぱちくりさせて



「ああ、なら部屋で寝ているはずだよ。私は診察があるから部屋を教えるから見てくるといい」

『え?!あ、はい!』





と、松本先生に場所を教えられ、固くなる体で総司の部屋へ向かう。




「きみはずるいよね」





しっかりしろ!あんなことまで言わせたのは私じゃないか!




と、心の中で自問自答を繰り返してるうちにとうとう総司の部屋の前まで来てしまった。




汗ばむ右手で襖に伸ばすと遂に勇気を振り絞り




『は、入るぞ』

「誰?」

『巴藍…だ』




返事の返答に心臓が高鳴るが



「どうぞ」




まず、最初の難関を突破できて思わず安堵の息が出てしまった。



そして、気持ちを整え襖を開ける。






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