Crazy My Family!!
□8. 悪魔の話
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若とバージルが攫われてから、俺達は2代目の言った場所へと走っていた。
一刻も早く二人を救いださなければならない。
「そんなに焦らなくても大丈夫だと思うけどな。」
オッサンがのんびりとした口調で言った。
「オッサン、何でそんなに落ち着いているんだ?」
確かに二人を信用しているのは分かる。だがそれにしては落ち着きすぎだと感じる。
「ん?ああ、まぁ信用してるってのもあるが…」
「アイツらが、」
「大馬鹿だからさ。」
ドォォォォン!!
その瞬間、俺達の近くで爆発が起こった。
「何だ!?」
「若達の方だ。急ごう。」
林を走り抜けるとそこは大きな館のようだった。
しかし今は赤々と燃えていた。
「若っ!バージル!」
そこに彼らはいた。どうやらこの火事は彼らの仕業らしい。
「無事か!?」
「あ…ああ…ギリギリセーフだった……」
「………」
二人の顔は青ざめていてガタガタと少し震えていた。
よほど恐ろしい事があったのか、こんな二人は見た事ない。
「一体中で何があったんだ?」
初代が尋ねると二人同時に肩をびくりとさせた。
「……悪い…何も聞かないでくれ…」
心なしか二人は互いにの顔を見ようとしない。気まずそうに視線を逸らす彼らに何があったのか非常に気になったが、今はエイダンが先ということを忘れていない。
「それで?エイダンは中か?」
「多分…後カトリーナっていう悪魔?も一緒だぞ。」
「カトリーナ?」
「俺とバージルが最初にエイダンと会った時にいた奴だよ。でもアイツは幻影じゃなかったのか?」
「あれはどう見ても意識を持った別個体だ。触手の攻撃はソイツによるものだ。」
「やぁ、皆さんお集まりで。今夜はパーティーか何かですかな。」
聞き慣れた癪に触る声がきこえた。
見てみると赤々と燃えた館の屋根の上に奴はいた。
「エイダン!」
「全く…あなた方は本当に厄介ですよ。力が強い分扱いづらい。あなた方を呼んだのは失敗でしたね。」
やれやれと首を横にふる動作一つさえもわざとらしく見える。