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□2525HITお礼小説
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そりゃあ気になる。
けどそんなに簡単にあの2代目を尾行するなんて事出来るのだろうか。


「くだらん。」


ガタッとバージルが席を立ち、キッチンへと向かった。


「なんだ。バージルは不参加みたいだな。オッサンと初代は?」

「俺は今回パスだ。まだ命が惜しいんでな。」

「俺も。」


オッサンと初代が手を挙げて首を振る。


「ちぇ、結局俺とネロだけかよ。で、ネロお前は行くよな。」

「ん……ああ、そうだな。」


2代目の事が気になるのは事実だし、やってみるだけやってみよう。



「そっか、じゃあ行くぞ。」


若が高速で朝食を掻き込むと、空いた皿をまるでフリスビーのようにキッチンへ投げる。
全部で三皿あった皿はキッチン横のシンクにカチャッカチャッカチャッと綺麗に上に重なる。


「オイ、大事に扱え。」


シンクで皿洗いをしていたバージルが眉間に眉を寄せて若を睨みつける。


「悪い。今度からそうするよ。」


そのまま若に手を引かれ、俺は外へと飛び出していった。















2代目を尾行するはずが、気が付いてみれば彼の姿は見当たらず俺達はぶらぶら歩いていた。


「まぁ、2代目出てから大分時間経っていたしな。」

「くそっ……2代目が帰ってからまた機会を見るべきだった。」

「もう帰ろうぜ。」

「う〜ん…そうだな…」


結局俺達は何しに来たんだ。
そのまま踵を返して帰ろうとしたその時である、目の前を歩いていた若が突然止まってぶつかってしまった。


「っつ…若何して……」

「シッ!あそこ見てみろよ。」


若に促されて見た先は細い、路地裏だった。
だがそこに2代目がいたのだ。


「2代目?何であんなところに……」

「シーッ。誰か来た。」


2代目はこちらに背を向けていて、俺達はその様子を壁に張り付いて頭だけのぞかせる格好で見ていた。


「遅かったな。」

「悪いな。休み時間がなかなか無いんだ。」


コツコツと音をたてて来たのは一人の大柄な警察官だった。


(警察?何でまた…)

(様子を見ようぜ。)


ヒソヒソと会話を交わしそのまま様子を見守る事になった。
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