Our HEART BEAT ☆
□3:初体験と小さなきゅん。
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ぐだくだだった練習前とは打って変わり
全員が真剣モードで個々でアップをはじめだした
その間4人は津村に連れられてドリンクを作りにいっていた
津村「作るっていっても粉入れて水で溶かすだけだから
本当に楽だし簡単なんだよ〜」
そう話している間にもホラ!とドリンクの入った紙コップを渡してきた
津村「味見っ♪飲んでみて??」
4人は素直に飲むと
海「わっ!普通においしい!!」
詩華「ほんとだー!!」
津村「ありがとう!さ、みんなも作ってみて!
…って言いたいところなんだけど、もう全部作ってあるのよね;;」
彩音「はやいですね!」
津村「あぁ、私じゃなくてあの子たち。」
そういって指差したのは、ベンチに座りヒソヒソ話しながら
選手を見ているマネージャーたち。
ときおりこっちもチラ見している
莉歩「あ〜、ムッ君がよく言ってる邪魔な人たちね」
津村「莉歩ちゃん正直だね(笑)」
詩華「莉歩はあーゆー子たち嫌いだもんね〜」
津村「へぇ〜そうなんだ!気が合いそうねっ」
そう言っていたずらっ子のような笑顔を向けてきた
津村「やってくれるのは助かるんだけどドリンク以外はからっきしやってくんないのよ」
4人でへぇ〜と相槌を打っていると体育館に大きな笛の音が響いた
海「なになになになになに!?」
すると話していたマネージャーたちも一斉に立ち上がり
それぞれボトルやタオルを持って選手の元に走り出した
津村「給水タイムだよ!ほら、あの子たちみたいにタオルとか持って!」
「「「「はいっ!」」」」
小走りでそれぞれ担当の選手の元に行くと
レギュラー陣は柔軟をしていた
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海「福井さん!」
福井「んぁ?おぉ!ボトルじゃん、さんきゅー」
福井が普通にボトルを受け取ろうと手を伸ばすと
海が“うりゃっ!”とボトルを福井の頬に押しつけた
福井「うぉあ!冷たっっ!!
っていきなりなにすんだよ!」
海「へへーっ!練習前散々バカにしてきたお返しですよーっ」
福井「てんめー…あとで覚えてろよ!クソチビ!!」
ボトルをこっちに投げて立ち上がる福井に
海「そっくりそのまんまお返ししてやります!」
と言い返した。
そのまま練習に戻ろうとする福井に
海「あ、あと頑張ってくださいね!」
そう笑顔でいうと、
福井「チョーシ乗んなチビ!」
と、同じような笑顔で返してきた
海「(いやさすがモテる男は顔もよけりゃ仕草もイケメンだな)」
…ここに恋は生まれなかった←
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詩華「劉さん!ボトルとタオルです!」
劉「おぉ!河井さんありがとうアル」
詩華「いえいえ、マネジの仕事ですからっ」
えっへんと胸を張って言うと
劉「だいぶ様になってるアルな!」
と、劉は柔らかく微笑んだ
劉「やる気になったアルか?」
詩華「びんみょ〜〜ですね。」
劉「お?ちょっと心動いてるアル」
詩華「はい;津村先輩ほんといい人ですし!」
劉「あぁ、あの人は一番良いマネジアル!あの人にいろいろ聞くといいアル」
詩華「はい!」
会話に一区切りがつくと、劉は周りを少し見渡し“やべっ”と声を漏らすと
劉「続きはあとで!」
と言って走って戻っていった
詩華「(津村先輩やっぱ信頼されてるんだぁ〜)」
…ここにも恋は生まれなかった←
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