01/21の日記

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三つ巴
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北里高校の3ーAには冗談みたいなヤツがいる。
容姿端麗で、秀才で、帰国子女で、スポーツ万能、おまけに性格まで良いときた。
一部の女子の間では「ファンクラブ」なるものが出来ているらしい。

教室の入り口で話しかけてくる女子生徒に紳士的に対応している、染めた物ではないと一目でわかるブロンド髪に、息を飲む程の容姿。
そんなヤツを遠目で眺めていると、隣にいた友人が頬杖つきながらぼやいた。
「…ほんっと、僕達とは次元が違うよねぇ…。」
ハハハと乾ききった笑みを浮かべる友人に、オレは表面上頷きながらも内心では思いっきり首を横に振っていた。
ヤツこと、一宮秋は優等生の皮を被った悪魔なのだ。

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