とある時空の重力支配
□真実
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昴は涙目になってる目でインデックスを見る
見るとインデックスは心配そうな顔で布団で寝ている人物ーーー上条当麻を見つめていた
イン「…とうまはいつ目が覚めるのかな」
昴「…もうすぐ…じゃないかな」
昴は苦笑しながら言う
もう何回このやり取りをやっただろうか
上条の手当てをし、布団に寝かせつけてから、インデックスは上条を見つめるたびに言っているのであった
その度に、もうすぐと答え続けてきた昴だが、無情にも上条は目覚めない。昴はもうすぐと言う度に胸が痛む気持ちになる
だが言い続けるしかない。少しでもこの少女を安心させるために
イン「……………」
昴「……………」
沈黙が流れる。この沈黙も何度目だろうか…
昴はインデックスの隣であぐらをかき、包帯グルグル状態で寝ている上条を見る。あまりにも包帯の巻き方が下手でついつい笑ってしまう
そして昴とは逆に、静かなインデックス
そんなインデックスに昴は真剣な顔つきで
昴「…なあ、インデックス」
イン「…なに?」
インデックスは少し首を昴の方に向けて小さな声で応える
そして昴は言う
昴「当麻が目覚めたら告白しろよ」
イン「…うん。……ん? って! なにいきなり変なこと言ってるの!?」
昴「いや〜、重い雰囲気だったから。そんなことより"うん"って言ったな?」
イン「あ、あれはすばるが励ましの言葉をかけてくれると思ったからで…」
昴「"うん"って言ったな?」
イン「う〜///!! すばるのバカッ!」」
するとインデックスは昴に噛み付こうとしたが、昴にあっさり避られてしまった
そして避けられたことに腹を立てるインデックスは昴を睨み付け、ガルウゥゥ! と、まるで敵に威嚇する犬のように唸っていた
昴「はは、冗談だよ冗談。それじゃ俺ちょっとコンビニ行ってくるから、留守番よろしくな」
イン「あれ? 買い物ならこもえとそらが行ってるけど?」
昴「自分用のスイーツだよ。さっきのお詫びにインデックスの分も買ってきてやるよ」
そう言うとわーい♪ と、満面の笑みで跳び跳ねるインデックス。単純な奴だなと、苦笑する昴
そして昴は部屋を出ていった
コンビニに向かうと言って部屋を出た昴は、コンビニへの道程にある小さな公園のベンチに座っていた
なぜかと言うと
昴「…これから…どうすりゃいいんだ」
これからの事ーーー残り約二日の間にインデックスの脳がパンクするのを防がなくてはならない事について悩んでいたのである
昴「…神裂にああ言ったものの…何にも良い案思い付いてないんだよなー」
ハァと大きく溜め息を付く昴。こうしている間にも、刻々と時間は過ぎていく。だが、どうしたらいいのかわからない。そんな現状に昴は苛ついた表情で頭を掻く
昴(クソッ。このままじゃらちがあかねぇ。…こういう時は一旦整理してみた方がいいな)
昴はインデックスの完全記憶能力についての事を整理する
昴(確か一度見たものや聞いたものを忘れない能力で…その能力で十万三千冊の魔導書を記憶している。そして脳の八十五%はその十万三千冊に使われ、残りの十五%で一年分の記憶しかできず、それ以上記憶すると脳がパンクして…死ぬ…ッ!)