ハレルヤの魔法

□ライヴ&ラブ
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鷹木「ウェルカム!! トゥ!! ザ!! 明狼!!」

小雨と吹雪が連れて来られたところは、ステージだった

しかも、みんな楽器を持っている
鷹木はマイク、愛葉はギター、タンポポはベース、そしてハルはドラム

鷹木は演説を続ける

鷹木「新入生諸君!! 俺達は金属理化学研究部である!! 期待に胸ふくらむ君達に捧げる公開実験へようこそ!!」

観客全員が静かにその演説を聞いていた
そんな中、小雨はポカーン、と口を開けていた
吹雪はと言うと

吹雪(なるほど、公開実験という名のライヴってことか…ってかあの部長ボーカルだったのか!!)

そんな事を考えていると

小雨「なあ、吹雪。これって…」

吹雪「ああ。どう考えてもライヴだな」

鷹木の演説がまだ続く

鷹木「今日はこのバンド、"メタルりかちゃん"が新曲、『線状スチールの振動が木材と人間に与える影響と32ビートの相互関係』をやるぜー!!」

小・吹((何だその曲名は!!))

鷹木「今日は金属の不思議に思う存分酔いしれろっ!!」

そう言うとハルがドラムスティックでリズムを刻む

ハル「イチ、二、サン、シッ!!」

言った瞬間

地響きをおこすような演奏が始まった

…すると、四人の後ろに獣が見える

吹雪(何あれ!? 化身ってやつか!?)

ハルはライオン、鷹木はトド(もしくはセイウチ)、タンポポはヘビ、愛葉はドラゴンである

小雨(っていうか、あんた達…やっぱり軽音部じゃねーか!! しかもヘビーメタル!!)

そんな事をツッコむ小雨と吹雪だが演奏を見ていて気づく

吹雪「スゲー、愛葉さんのギターテク、それに鷹木部長の声も他の楽器に負けてねーよ」

小雨「ああ。タンポポさんのベースも低音でリズムを刻んでいてカッコいい。それに…」

小雨はハルの方を見る

小雨(この人は…なんて楽しそうにドラムを叩くんだろう)

その時、ブルッ、と小雨の体が震えた

小雨(まるで…空を飛ぶみたいに…)

観客のテンションのボルテージが最高に上がっている
そこら辺から楽しそうな声が聞こえる

吹雪「ハルさんを見てると…こう…なんか」

小雨「ああ…。(見てるこっちまで)」

小雨と吹雪はもうこの衝動を抑えられず

そして

小・吹「「お…うおおおおおおおおお!!」」

観客と同様に叫ぶ小雨と吹雪

小・吹((楽しくなる!!))

その時、小雨の頭によぎる

こんな歌 歌いたいと
思っていたのさ

小雨(あ…、あの歌が…)
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