BLEACHbox
□入れ代わる
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ほんのりと広がる苦み。
熱すぎでもない程よい温かさ。
私の好みを忠実に再現したお茶だ。
さすが。褒めても物足りないくらいだ。
だけど。けれども。
さっきから身体の芯から熱いんですが何で?
「どないしたん?」
ニヤニヤしながら問いてくるギン。
「な、何を……混ぜたの…!」
息が荒くなりながらも振り絞って言うと、
「ん〜? く す り」
「なん、の…」
「わからへんけど、薬」
わからないってなんだよ! なんて叫びを叫ぶ力などもう残ってなくて。
「大丈夫や。ボクも同じ薬飲んだし」
「……は?」
ふいに出てきた声。しかしその声を発した瞬間、私の意識は途切れた。