凡
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………よし、ヒルダは行ったみたいだな。
何か良く分からないが助かった。
『あの、ありがとうございま……』
後ろに気配があったので、助けてくれた人だと思い振り返ったが、その人物を見て、私は思わず固まった
東「よう、また会ったな」
どうやら今日の私は運が悪いらしい……振り返ったそこには先日見かけた《東邦神姫》の一人、東条英虎が私を見下ろし立っているではないか。
私は私なりに主要人物には会わないよう努力しているというのに、ヒルダの次は東条とか誰かの策略としか思えない。誰かは知らないが。
『えっと、あの……』
東「あ、怪我はねぇか?さっきの女、刀振り回してたからな」
『……無い…です…』
私の返事に「そうか。良かった!良かった!」と笑う東条
ごめん
状況が理解し難いんだが……
東「それよか今、暇か?」
『は?…あ、いや…まぁ……』
東「なら一緒に行こうぜ。まださっきの女がいたら危ねぇし、知り合い待たせてんだ」
『え?ちょっと…!?』
東条はニッコリと笑うと私の手を引いて歩き出す。体格差からか私は軽々と引っ張られて行く
東「あぁ、そうだ。俺は東条英虎。お前は?」
『……新堂晶』
東「晶だな、よし!んじゃさっさと行くか!」
何かマジで良く分からないけど…
『逃げれない………』
逃げるのは無理そうだ
そしてコイツ、馬鹿力過ぎて腕が痛い………
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